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埼玉県春日部市「玩古庵」を訪ねる

 

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近くて遠い埼玉

コロプラ本社のある恵比寿駅より日比谷線に乗り、北千住で東武伊勢崎線へ乗り換えて春日部(かすかべ)に到着。ここまでの所要時間は一時間強。

埼玉中部の春日部市は東京からは、なんとなく近くて微妙に遠く、小旅行気分になれます。春日部駅西口より春日部温泉行きバスにのり地方庁舎停留所で下車し、徒歩2分。駅から歩いても30分はかからない位置に「春日部張子(はりこ)人形店 玩古(がんこ)庵」があります。

昔ながらの製法で作られる、可愛らしい郷土玩具の張子の人形を作り続ける五十嵐健二さんと、息子さんの俊介さん、祐輔さん(当日は出張中)にお話をお伺いしました。

 

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消えゆく技術-1

武蔵野美術大学で油絵を専攻していた五十嵐健二さんが張子職人となったのは1965年の大学卒業後でした。
大学では絵のモチーフとして、色使いに原色を利用する郷土玩具へ興味を持ちよく利用していたとのこと。

郷土玩具はその昔、閑散期の農家や、下級武士が特別な技能を必要とせずに取り組んだ物が多いため、自然と原色に近い色使いがされていたのです。

明治初期には全国で70軒近くの張子制作店がありましたが、現在では大幅に減少し全国で数軒程度しか手作業で張子を作る方はいなくなってしまいました。
そのほとんどは、時代の変遷に伴い愛好者が減り、売れなくなる一方で、原料として使われる和紙製造自体も斜陽産業となり、原価が高騰してしまい、結果として技術的に継承されることなく尽く廃絶となっています。

 

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消えゆく技術-2

後継者が居なくなり、続々廃絶されていく郷土玩具・張子人形に接し、卒業後は地元埼玉の張子職人に師事し張子の技術を受け継ぎました。

博物館の張子人形の修復を初め、創作活動を地道に続け、全国各地での実演販売を経て平成元年(1976)に有限会社春日部張子人形店を設立し、店舗及びギャラリーとして「玩古庵」を作りました。

玩古庵の二階ギャラリーへお伺いし、さらに郷土玩具の今をお伺いしました。

 

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