コロカ事業
鹿児島県西表市(種子島)・池浪刃物製作所
- 店舗レポート
8. ウデ曲げ
ミナジリができると、型にあわせてウデを一気に曲げます。この際、ミナジリは型にひっかかる役割となります。
9. ナマト(裏引き、しのぎ引き、ハラ・座・セナ引き、刃タテ)
焼き入れの前(生の状態)で研ぐことをナマトと呼びます。それを、裏(裏面、刃の内側にあたる部分)、しのぎ(表面)、ハラ(刃とウデの間)、座(リベットでとめる部分の周辺)、セナ(背都とも言う。刃の反対側)の順に行い、最後に刃の部分を研ぎます。
10. 焼き入れ
焼き入れは、刃に強度を持たせるための工程。均一に熱が入るように泥を塗り、まず400℃に溶かした鉛の中に2~3分入れた後、さらに800℃の鉛の中に1~2分入れられます。その後、水で一気に冷却。鋏のサイズや熱された状態の色でタイミングを見極めるそうです。一組となる刃は同じ強度になるよう、一緒にこの作業が行われます。
鍛冶師の田畑さんは
「刃に命を吹き込む作業。やり直しがきかない一発作業だから一番難しい。」
と言います。
11. 焼き戻し
次に、180℃の油で約40分間再度熱します。これは刃に粘りを持たせるための工程です。