コロカ事業
徳島・阿波正藍しじら織
- 店舗レポート
祝☆全国制覇
JR徳島駅より鴨島方面行きの徳島バスに乗り15分ほどの「和田東」バス停で降車し歩くこと約3分。コロカ店全国制覇となる、記念すべき徳島県初の提携店「長尾織布(ながおおりふ)」に到着です。
2009年、スポンサーお土産の開始以降、全国津々浦々さまざまな土地に伺い各地コロカ店の方々に貴重なお話しを聞かせていただきながら、やっと辿り着いた47番目の都道府県・徳島。羽田から徳島阿波おどり空港に降り立った時には、これまでの思いとこれからへの思いが交差して、達成感もありつつ、ココが折り返し地点であることを再認識しました。
歴史ある国府町
さて、徳島県初のコロカ店・長尾織布の所在地・徳島市国府町(こくふちょう)ですが、「国府」とは奈良時代から平安時代に設置されていた地方行政区分の中で、政務を執る施設が置かれていた都市の名のこと。当時の「国府」には国司のほか、国博士や国医師などの職員が務めていて大国(当時の大和国:今の奈良など)では数百人の人が働いていた場所だと推定されています。
今も全国に68か所の「国府」の名を持つ自治体が存在し、この自治体の集まりとして2009年には東京都府中市で「国府サミット」というイベントを開催したりなど、「国府」の歴史を地域おこしにつなげようと全国の「国府」自治体が交流を重ねているそうです。
そんな徳島県の国府町で伝統工芸品「阿波正藍(あわしょうあい)しじら織」を製造・販売する長尾織布で、我々を出迎えてくださったのは、社長の長尾藤太郎さんと、専務の長尾伊太郎さんでした。
阿波しじらの誕生
1860年代・江戸末期(明治元年との説も)、阿波藩では、一般庶民の絹織物使用が禁止されていて、庶民はもっぱら木綿織物で外見の美しさを創ろうと様々な工夫をこらしていました。
そんな中、ある夏の暑い日のこと。
海部花(かいふはな)さんという女性が、徳島で夏用の着物として各家庭で織られていた木綿織物であるタタエ縞(たたえしま)に、少し改良を加えて織った織物を外に干していたところ、突然のにわか雨で織物がずぶ濡れになってしまいます。雨が止んだあと炎天下でそのまま強い日差しを受けて乾いた織物は、表面に奇妙なデコボコの縮みを作りました。
このデコボコの縮みこそが「阿波しじら」の特徴となる「シボ」というもので、花さんはこの偶然できたデコボコの趣に心を奪われ、試行錯誤を繰り返し「阿波しじら」を創り上げました。