コロカ事業

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大和川酒造店のカスモチ原酒

 

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醸造業の栄えた喜多方

会津地方の北部に位置する福島県喜多方市。喜多方といえばラーメンで有名ですが、実は全国でも有数の「蔵のまち」です。飯豊山(いいでさん)の伏流水が豊富で、昔から酒やしょうゆ、みそ造りが盛ん。今も街を歩けば、いくつもの蔵が目につきます。

なかでも今回訪れた大和川酒造は、江戸時代半ば、1790年より今に続く古い造り酒屋。江戸、大正、昭和...と、各時代に使われてきた蔵を大切に保管し、見学施設として一般公開しています。こだわりの製法で美味しい日本酒をつくる酒蔵ですが、福島県という土地柄、今年、自社発電による電力の自給を目指して「会津電力」を立ち上げたことでも話題になりました。時代と共に歩み、また未来を切り拓こうとしている酒蔵を、一度訪れてみませんか?

 

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会津若松を超えて

大和川酒造へはJRの喜多方駅から徒歩15分ほど。東京や、仙台・青森方面からは、郡山駅まで東北新幹線で行き、JR磐越西線に乗り換えて喜多方駅まで。東京から直接喜多方まで出ている高速バスもあります。車の場合は、磐越自動車道を新潟方面へ進み、会津若松ICで高速を降りて米沢街道(国道)121号線をまっすぐです。

駅からの道のりは、駅前の大通り(県道16号)をまっすぐに北上し、三つ目の信号で右折すると、大和川酒造の北方風土館の入り口が見えてきます。もしくは二つ目の信号の次の細い路地を右折すると、喜多方下町郵便局が見えてきます。郵便局の左手が大和川酒造の裏口にあたります。

 

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米どころの産物

案内していただいたのは、大和川酒造の専務兼営業を担当する佐藤雅一さん。現会長の9代目彌右衛門の長男で、10代目になることが決まっている後継者です。物心ついた頃から、酒と麹の香りのなかで育ったという佐藤さん。9年前まで東京で働いていましたが、こちらへ戻って酒づくりのノウハウを学びました。

「もともとこの辺りは盆地で水も豊富なので、米どころです。その米でつくられたのが、しょうゆやみそ、そして酒。その貯蔵に蔵が使われました。夏は涼しく、冬はあたたかい蔵は貯蔵に適していたんです」。

蔵の中に畳を敷いた蔵座敷で実際に生活するスタイルもあったほど、日常的なものだったのだそう。

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