コロカ事業
斉吉商店の金のさんま
- 店舗レポート
製造工程
そんな「金のさんま」の見た目の美しさと美味しさの極意について、製造工程を通して紹介していただきました。ちなみに、工場の案内は現場で指揮をとる純夫社長が担当です。
1、解凍したサンマを一口サイズに切断
まずは、冷凍してあるサンマを加工毎に取り出し、解凍。その後一口サイズにカッ トします。
サンマの水揚げは8月中旬~12月上旬までですが、斉吉商店の「金のさんま」に使用するサンマは一定の時期に水揚げされたものだけだと言います。
「8月のサンマは脂がのりすぎているし、11月以降のサンマは逆にパサパサ。金のさんまに合うサンマは9月中旬~10月いっぱいのものに限ります」と、純夫さんは話します。
2、塩水に漬ける
カットしたサンマを塩水につけ、サンマの余分な脂分や水分を抜いて、たれの味をしみ込ませやすくします。
3、スチームにかける
スチームで表面を固め、炊いた時にサンマの皮が剝がれにくくなるようにします。
4、水と酢でサンマを炊く
5、本炊き
水と濃い口醤油、三温糖、酒、水あめ、本みりん、魚醤、玉砂糖、生姜を独自の配分でブレンドした調味料に、斉吉商店秘伝の「返したれ」を混ぜ、さらにサンマを炊き込みます。
6、一晩おいて味をしみこませて
炊き終わったら、そのまま一晩おいて、たれの味をサンマによく滲みこませます。
7、パック詰め
一晩おいたサンマをパック詰めすれば斉吉商店の「金のさんま」の完成です。
「返しだれ」がコクを生む
製造工程の5番目に出てくる「返しだれ」。これが「金のさんま」の命ともいえる調味料だと和枝さんは言います。
「普通に新しい醤油と砂糖だけで作ってしまったらあの味にはなりません。製造開始時からずっと使ってきた『返しだれ』があるからあの味が出せるんです」
「返しだれ」なしでも類似品は作れるらしいのですが、新しい醤油と砂糖だけでサンマを炊くと、醤油の角がたち、砂糖の際立った甘味が残ってしまうそうなのです。
十数年サンマに潜らせてきた「返しだれ」が、自然のコクを生み出し、味全体のバラ ンスを整えて、まろやかな味を作り出します。
また、製造開始時から一切の化学調味料を添加していないので、本当の意味での無添加商品ということになります。