『東京、東雲学園。誰もが知るこのハイパーエリート学園こそが、針宮藤次の学び舎である。日本トップクラスのエリート、我々はその語られざる彼の一日を追った』
何かはじまった
いつか特集を組まれた時の予行練習なんだって
暇だな
『午前4時、まだ鳥も鳴かぬこの時間から針宮は活動を開始する』
ほんと迷惑
『朝早いですね?』
『皆が休息している時こそ、出し抜くチャンスですから』
『そう語る針宮の目は険しい』
『神童が名を連ねるこの名門校において常にトップの成績をおさめ、現職内閣総理大臣の長男を務めることは容易ではない』
『驕れる者久しからず』
『この思考こそが、針宮藤次をエリート足らしめる所以である』
ふむ……、流石俺だ。今日にでも依頼が来ても素晴らしい特集となりそうだ
『しかし、我々は彼の知られざる弱点に驚かされることとなる』
!?俺には弱点など…っ
『針宮藤次、職業エリート。その道のりは決して楽なものではない。終』
勝手に終わらせるな!
(ゆうま)『これからどこに?』
良いぞ、望月君!『ランニングです。何をするにも体力勝負。健全なる魂は、健全なる肉体に宿るとも言いますしね』
『そう、健全なる男子高校生ならば、何ら不思議ではない欲求が彼を苦しめる』
なるほど
『そう言っておもむろに走り出した針宮藤次。その道のりは決して楽なものではない。終』
自分で終わらせちゃったよ
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