コロカ事業

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熊本・白玉屋新三郎の白玉

 

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甘味に欠かせない白玉

あんみつやお汁粉など、和のスイーツに欠かせないのが白玉です。つややかで、もちもちした歯ごたえの本格的な白玉を食べたことはあるでしょうか。最近ではさまざまな品質の白玉が出回っていますが、昔ながらの製法でつくられた本物はしっかりとしたコシがあります。

冷たくして黒蜜などでつるんといただくのも美味しいものですが、温かいお汁粉やお雑煮などに入れて、ふわふわ膨らんでとろけそうな白玉は絶品です。

この白玉の味をもとめて今回訪れるのは、熊本県八代市の「白玉屋新三郎」。江戸時代の初期から370年もの間、この地で白玉や米飴などのお菓子をつくってきた老舗です。

 

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米どころ、八代平野へ

目指すは熊本県の八代平野、古くからお米が豊かに実る米どころです。熊本方面から八代行きのJR鹿児島本線に乗ると、一面に広がる田んぼが見えてきます。県東の山々から海に向けて流れ出る水が川となって、網の目のようにこの地帯を通っているため、水も豊富。そんな肥沃な土地ゆえに、この辺りには古墳の痕跡が数多く見られ、昔から人の住みやすい場所だったことがうかがえます。

熊本駅から20分ほどで最寄りの小川駅に到着。お店の近くまでいくバスがないため、駅からはタクシーなど車を使うのがよいでしょう。車で7~8分の距離です。

車で向かう場合は、九州自動車道の「八代IC」「松橋IC」から車で約15分ほど。熊本と鹿児島を結ぶ国道3号線からは西北小川か、大野の信号から旧街道に入ります。砂川にかかる「かやのはし」のほとりに白玉屋新三郎はあります。

 

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白玉づくりに適した地

さっそくお店へ向かうと、にこにこと笑顔で迎えてくれたのが、白玉屋14代目の牛嶋伸夫さん。

「店の前の道は、熊本と薩摩を結ぶ昔の薩摩街道です。この辺りは宿場町だったので、昔は多くの人で賑わっていたのでしょう。砂川の先は河口で、すぐ海でした。ここを出た船が長崎を経由して、上方の方へと白玉を運んでいたんですね。」

熊本県といえば水どころでもあります。白玉屋がある周辺も、地下水が豊富で、町の至るところに水路が見られました。白玉造りには、このきれいな水がとても大切。以前はこの界隈に、白玉づくりの店が20軒以上集まっていたのだそうです。

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