コロカ事業
大石酒造場の球磨焼酎・大石
- 店舗レポート
圧巻!高く積まれた樽
お話を伺いつつ、工場を見学させていただきましたが、強烈な印象を放っていたのが貯蔵庫。
シェリー酒とコニャックの大きな樽が整然と積み上げられた迫力は他ではあまり見られない光景です。
大石酒造場の焼酎「大石」はこれらの樽で長期熟成されたもの。もともと熟成という概念がなかった球磨焼酎を熟成させたら...、という好奇心が発端となった試みだったそうです。
結果、長い年月を樽で貯蔵されたことで、深みのある味わいと高貴な香り、薄い琥珀色の極上酒が出来上りました 。
自然と最新設備の共演
取材で訪れたのは、仕込みが終わりに差し掛かる時期。
工場内には米を蒸した香りが漂い、大きな樽には一次仕込み、二次仕込みの状態のもろみがふつふつと発酵している状態でした。
その工場の一角には超音波熟成装置が導入された樽。
「超音波熟成装置も私たちのチャレンジの一つです」
超音波によって焼酎の中のアルコール分子が均一に分散されます。そうして、まろやかで飲みやすい味になるとともに、悪酔いや二日酔いしにくくなるのだそうです。
自然熟成にこの超音波熟成を加えた「鬼倒(おにたおし)」でその味をお試しください。
自分の飲みたい焼酎を
無農薬・無化学肥料栽培米や、樽貯蔵、超音波熟成、酒粕の再利用といった新たな挑戦。
この日教えていただいた取り組みは、『自然、素材、伝統だけでなく、"新たな挑戦"にもこだわるのが、大石酒 造場のこだわり』というメッセージそのものでした。
「(焼酎造りは)子供のころから見ていたままの造り方です。そのなかで自分が飲みたい焼酎を造りたいですね」
ほぼ毎日晩酌をするという大石さん。味への追求はまだ道半ばです。
原料、仕込み、熟成と膨大な時間を経て出来上がる焼酎。
まだ見ぬ理想の味を追いかける大石さんの造るいま最高の焼酎には、未来の味へのヒントが隠されているのかもしれません。