コロカ事業

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長崎県平戸市「平戸蔦屋 本店」を訪ねる


 

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お殿様の100の菓子

茶事にはお菓子がつきものです。
約150年前、平戸藩松浦家の第35代熈(ひろむ)公は、平戸の2軒の御用菓子司である蔦屋と堺屋に100個のお菓子を作らせて、その作り方や絵を載せた書物を作成するように命じました。それにより、1841年から約6年もの歳月をかけて完成した「百菓之図」は、今なお松浦家に伝えられています。

 

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「百菓之図」にもある「カスドース」は、カステラとドース(doce、ポルトガル語で「甘い」の意味)を組み合わせた言葉で、元々はポルトガルから伝来した南蛮菓子と伝えられています。

同じポルトガルから伝わったカステラや鶏卵素麺(けいらんそうめん)と同様、当時では贅沢な砂糖や卵といった材料がふんだんに使われており、明治に入るまでは位の高い人しか食べることを許されませんでした。もちろん今では、平戸銘菓として皆に親しまれており、その味を求めて、わざわざ遠方から買いに来る人もいるそうです。

 

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カスドースの作り方

市内の工場にて、蔦屋24代目のご主人、松尾俊行さんにカスドースの製造工程を見せていただきました。

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