コロカ事業
高知・鰹のたたき
- 店舗レポート
鰹の消費量日本一
土佐は古くから鰹の水揚げがあり、たたきは鰹の調理法のひとつとして普及しました。その歴史には諸説があり、どれが正しいのかは実際のところはっきりとはわかっていません。庶民が魚を生で食べるのは贅沢だということで、殿様が火を通して食べさせたという説もありますし、足が早い魚なので、保存を効かす目的で表面を炙ったという説もあります。
「土佐と言えば鰹」というイメージは全国的に定着していますが、じつは水揚げ量自体は、静岡の焼津や千葉の銚子のほうが多いのだそうです。
「ただ、高知県は鰹の消費量が日本一なんですよ。それで、高知=鰹のたたきと言われるようになったんじゃないでしょうか」と久万さん。
高知の食卓では、鰹のたたきは今も当たり前に食べられている郷土料理なのです。
土佐流たたきの食べ方
土佐流の鰹のたたきは、その食べ方に特徴があります。
まず、少し厚めに切ったたたきに、たまねぎ、にんにく、大葉、ねぎ、しょうがなどの薬味を、たたきが見えなくなるほどたっぷりかけるのです。そして、醤油やお酢を使ったさっぱりとしたタレをかけ、薬味とともに豪快にいただきます。
たたき工房の経営理念は「土佐の食文化をヒントに、素材の良さを活かした食を創造する」というものです。商品自体は、どんな食べ方をしてもらってもおいしい自信はあると言いますが、せっかくなので土佐流の食べ方をしてもらいたいと、土佐酢ベースのタレと薬味をセットにして販売しています。
土佐の味を全国へ
中央物産株式会社は、もともと冷凍の魚の卸業をやっていました。生の鰹のたたきの製造を始めたのは、約20年前のことです。それまでは鮮度の関係で冷凍のたたきしか取り扱うことができませんでしたが、宅配業者の飛行機便を使えば翌日に届けられることがわかり、どうせなら高知にこれない人たちにも本場のたたきを食べてもらいたいと、個人向けのギフトとして、生のたたきの取り扱いを始めました。
そのおいしさが口コミで評判を呼び、今では、3月から5月の初鰹の時期、9月から10月の戻り鰹の時期、そして6月から7月はお中元、10月から11月にはお歳暮として、リピーターのお客様を中心に、たくさんの注文が入るようになりました。