コロカ事業

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岡山県備前市「直齋陶房」を訪ねる


 

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備前焼のこれから

父・雄は備前焼を愛し、陶工の地位向上や備前自体の振興を考え、私財を擲(なげう)って日本全国、果ては海外の展示会にも出展をしていたそうです。

一方で備前焼を取り巻く状況は厳しく、「業界全体として、ご飯を食べられる状態ではない」とも。

備前焼を志望する若手もいるものの、経済的な問題と原材料である土の質が変わってきている問題により厳しい状況が続いています。

昭和初期頃までは、水田の表層でも桃山時代と同じ粘土層の土が採取できた層ですが、現在は採取することが難しく、最適な土は何年も寝かせなければ得ることが出来ないとのこと。

このような環境で廃業する窯元も多く、片上湾から見える瀬戸内海に向かい、藤原さんは備前焼の今後に思いを馳せていらっしゃいました。

 

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ギャラリー直齋陶房

「 「直齋陶房」は、みずからも作家として活動している和さんがプロデュースするZIKISAIブランドの作品を扱っています。

作家の作品は高価なため、普段使い出来る備前焼を、との思いから作られた「窯もの」のブランドで、お求めやすい価格帯の備前焼が並びます。

取り揃えている商品も、お皿や花器、碗などの定番品から、備前焼のもつ多孔質の特性により、ビールを注ぐときめ細かな泡立ちが堪能できるビアマグ、活性炭代わりにつかえる備前玉など様々です。

 

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藤原啓記念館

備前焼は使うほどに味わいが出るため、折角買ったらぜひ使い込んでみてください。

ギャラリーでは、啓・雄・和と続く、藤原備前三代の作家作品も購入することができます。

直齋陶房横には藤原啓記念館が併設されており、藤原啓の作品はもちろん、中世~近世の古備前・備前の作品も収蔵されています。

 

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中国地方コロカ旅

直齋陶房を起点として近隣の中国地方コロカ店舗を回る場合、ちょっと時間はかかりますが2時間30分~3時間程度で、「竹原・藤井酒造」、「鳥取・中川酒造」に向かえます。

また、同じ程度の時間で兵庫の「芦屋・とあっせ」や、「灘・菊正宗」へ向かうことも出来ます。

休日にゆっくりと駅弁でも食べながら電車でコロカ店舗を連覇するのもおもしろい旅になるかもしれませんね。

自宅に着いたら、備前焼のお猪口で日本酒を一献と言うのも素敵です。

 

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