コロカ事業
村上重本店の京つけもの
- 店舗レポート
京都を代表する漬物
京都の人は漬物がないと食事が終わらないというほど、お腹がいっぱいでも必ず一杯のお茶漬けと漬物で毎食の最後を締めるのだとか。確かに、かりかり、ぱりぱりした漬物を、熱いご飯にのせていただけば、口の中はさっぱり、お腹はしっかりと落ち着くものです。
そんな京都の三大漬物といえば、柴漬け、すぐき、千枚漬です。特に千枚漬は、京野菜の聖護院かぶらを使ってつくられる、京都の冬を代表する漬物。
そのひと味違った千枚漬をつくり続けているのが、下京区の四条近くにある村上重本店です。ここの千枚漬けは、数ある漬物屋の中でも、酸っぱさのない素材本来の旨みのある千枚漬として多くの京都人に愛されています。
繁華街の風情ある一角
村上重本店のある四条河原町界隈は、もとは祇園の中心街です。今では高島屋や丸井などのデパートや、アーケードに古い店と新しい店が混在して並ぶ賑やかな繁華街。最寄りの阪急電鉄の河原町駅から、丸井と高瀬川の間の細い道を入った突き当りに村上重本店があります。
河原町駅のほかにも、地下鉄烏丸線の四条駅や、阪急電鉄の烏丸駅、京阪電鉄の祇園四条駅、清水五条駅など、いずれの駅からも徒歩10分前後と、交通の便のよい立地。車で行く場合は、木屋町通り側に入口があり、駐車場も用意されているので便利です。
店の周囲は細い路地がめぐり、古いお豆腐屋やおばんざい屋、洋風のカフェなどが所狭しと並ぶレトロな界隈。すぐ裏手には昔人々が往来していた高瀬川が流れていて、かつての風情を伝えます。
旬の野菜を伝統製法で
村上重本店には、季節によってさまざまな旬の野菜を使ったお漬物が並びます。ちりめんすぐき、うりの昆布漬、奈良漬、胡瓜の京高瀬、と京都らしい漬物が豊富で、その種類はなんと60種類近くも。それぞれ素材も違えば漬け方もさまざまです。
共通して言えるのは伝統的な漬け方にこだわり、素材の味を大切にしていることです。例えば、しば漬ひとつとっても、一般的な味のしば漬も販売していますが、昔ながらの乳酸発酵で自然な酸味を引き出す「生しば漬」も合わせてつくられています。
店内はリピーターや観光客などのお客さんで賑わっていました。漬物の種類がたくさんあるので、販売スタッフが積極的にお客さんの漬物選びのお手伝いをしていたのが印象的です。