コロカ事業
奈良県宇陀市「森野吉野葛本舗」を訪ねる
- 店舗レポート
吉野本葛を堪能
森野さんの吉野本葛を味わえる施設が「葛の館」です。
ここでは葛製品の購入のほか、作りたての葛きり、葛もちなどがいただけます。注文の後から、調理を開始して提供されます。
葛は、あっという間に色が変わってしまい、それとともに風味も落ちてしまうものなので、大勢で伺った時には、全員分出そろうのを待つことなく、最高の状態をいただきましょう。
※葛商品と葛メニューがコロカ対象です。
450年の伝統を守る
「吉野本葛」ブランドを守ることは、450年続く森野吉野葛本舗を守ること。
葛の販売もそうですが、製造技術の継承や少なくなりつつある掘子さんとの関係など、葛の製造に関するあらゆることに気を配ります。
若い職人さんには、あえて耳が痛くなるほど、寒い時期に葛を作る大切さを語るそうです。
そんな葛に関する文化情報が、森野家に残されております。「葛の館」から歩いて20分ほどの位置にある森野吉野葛本舗・本店には、個人管理の資料館があり、森野家と葛の歴史に触れることができます。
薬草園で散策を
本店の裏は「森野旧薬園」という薬草園になっており、散策することができます(300円/人・資料館の見学代含む)。
江戸中期の享保年間、薬草に造詣の深かった第11代当主・森野通貞(つうてい)氏が、近畿一円の山野から採取した種や、幕府から与えられた中国産の薬草などが植えられているそうです。その数なんと250種類以上。
3月下旬~4月頃には、カタクリの花がいっせいに咲き、多くの人から好評なのだとか。
また、園内には通貞氏が晩年を過ごし、全10巻に及ぶ動植物図鑑「松山本草(まつやまほんぞう)」を作り上げた桃岳庵(とうがくあん)と呼ばれる山荘がいまなお残っており、資料館に展示されている図鑑には、歴史の深さを感じられます。
30分ほどでひと回りでき、四季折々に違った花を咲かせるを薬草をゆっくり見学するのも良いでしょう。