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兵庫県神戸市 「菊正宗酒造記念館」蔵元を訪ねる


 

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生もと造りとは、山卸しと呼ばれる、蒸した米・麹・水を混ぜてすりつぶし粥状にする工程を経る、昔ながらの伝統的な日本酒造りの手法です。

明治以降の技術革新において、山卸し(やまおろし)を廃止した手法、いわゆる「山廃(やまはい)もと」や、乳酸発酵に代えて市販の乳酸菌を用いた「速醸(そくじょう)もと」と様々な手法が考えられたそうです。

 

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その技術革新の中、菊正宗は一部新しい技法を取り入れつつも、「嘉宝蔵」と呼ばれる蔵で、愚直なまでに生もと造りにこだわり、「本物の辛口」を目指しているとのことでした。

また、2009年は創業350年という節目の年になることから、より菊正宗の求める「本物の辛口」を追求するため、「真・辛口宣言」と題し、主力商品である上撰本醸造を造る「菊栄蔵」にも生もと造りを広げるいう挑戦を始めたとのこと。
この飽くなき「本物の辛口」への追求が、雑味がなくすっきりとした味わい、キレのある喉ごしを持つ日本酒を造り、350年の歴史を今へ伝える「菊正宗の酒」として、そしてこれからも日本酒へ影響を与えていくのでしょう。

 

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日本酒観を変える菊正宗酒造記念館

館内の見学を通じて、日本酒造りに対する熱い思いや、大手酒造蔵としての使命についてのお話を伺い、試飲をさせていただいたとき、我々の持っていた日本酒に対する考えが一つ変わったことを感じました。
どう変わったのか。これは皆さん一人一人に訪れていただき、実際に感じていただきたいと思います。

 

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おいしい酒を安定して市場へ流通させるという非常に難しい問題に対して真摯に取り組む姿と使命感、歴史を守り続ける姿勢、歴史を伝えるだけではなく、今後を見据えた視線に、感銘を受けた訪問となりました。

 

 

 

 

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