コロカ事業

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鳥羽の磯笛あわび


 

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生きた天然素材を、全国へ

アワビの中でも、大きさが十分で状態のいい天然物のみを扱っているのが丸傳商店の特徴です。アワビ漁は3月末~9月14日までの期間限定。さらに漁は、海や風、光などの天候にも左右されます。

「買い付けは、競りではなく入札なんです。天候などによって大幅に値が変動するなか、長年の経験と勘で値を刺します。仲買人同士で1円でも高く値段を付けた人が落札します。自然条件のほかに、地域の行事や祭などにも左右されるので、情報戦でもあるんです」

仕入れが出来なければ商品を作ることが出来ません。かといって、高値で落札すれば定価販売している商品なので利益を得ることが出来ません。

「ある意味、博打みたいな商売です(笑)」

養殖ではなく本当に美味しい海の幸を、一般の人でも手の届く価格で全国へ届けたいという信念で営んでいます。

 

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大人気の「磯笛あわび」

ようやく手に入れたアワビを、「磯笛あわび」という姿煮へ加工していきます。

「鮮度の良いアワビを、活きた殻付きのまま大釜で炊き上げます。アワビの『熱い!』という声が聞こえるように、身がキュッと引き締まるんです(笑)」

その後殻から身をはずします。この時、身の中に貝殻の破片などが混入しないよう隅々まで丁寧に洗います。これらは全て手作業でしか行えないそうです。そして、秘伝のタレでじっくりと味を含ませていきます。

「特別なものは使っていないけど、その割合等は代々伝わる秘伝ものです」

本来なら、市場へ運ばれて、更に仲買さんの手をいくつか潜って、ようやく高級料亭で"お刺身"として出される生きたアワビ。姿煮になっても、その味からは新鮮な磯の香りそのものが楽しめます。引き締まった身は、口に含むと柔らかく、海の滋養をそのまま味わえる格別の珍味だと言えます。

「目の綺麗な赤ちゃんが産まれる、との言伝えがあり、三重県では昔から妊婦さんにアワビを贈る風習があるんですよ」

加織さんが教えてくれました。

 

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最高級の海の幸を届ける

「磯笛あわび」に並んで人気なのが「磯笛さざえ」です。「磯笛さざえ」とはサザエの姿煮で、作り方はアワビと同じ。サザエは通年を通して採れるため、1年中買い求めることができます。

希少価値の高いアワビ、サザエに続いて塩わかめも人気だということ。ワカメと一口に言っても、3月半ば〜4月にしか採れない、柔らかい新芽のみを摘んだ季節限定ものです。

程よく肉厚なワカメで、つるんと滑らかな舌触りと鼻に抜ける磯の香りが特徴。旨味が濃く、サラダのメインとして美味しくいただけます。

「うちの「塩わかめ」は、日持ちさせるのに必要な塩分の最低限量しかまぶしてないんです。ワカメそのものの食感と風味をお楽しみください」

水ですぐ戻るので、調理も至って簡単。こちらは季節の間に限定200パックほどしか作れないそうです。

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