コロカ事業
鳥羽の磯笛あわび
- 店舗レポート
旨味が溶け出た「あわび醤油」
変わり種の商品として人気が高いのは、アワビを煮たあとの醤油を濾過して作った、磯の香漂う「あわび醤油」です。
「『磯笛あわび』を炊いた後の醤油は少量しか採れないので商品化する予定はなかったんですが、とにかくお客様からたくさんのご要望を頂いて、開発したんですよ」
貝類のキモは栄養価が高いため鮮度が落ちやすいということですが、お刺身でいただけるほど新鮮なアワビをキモ付きのまま丸ごと煮るため、煮た後の醤油には、その旨味とエキスが溶け出しているのです。
出汁醤油のような味わいの「あわび醤油」は、ほかほかの卵かけご飯にかけて頂くと絶品です。アワビの姿が見えなくても、十分贅沢なごちそうになりますね。
贈答用にぴったりな「磯笛あわび」
どの商品も、ラベルを包んだり貼ったりといった包装は、手作業で行われています。「あわび醤油」に至っては、お醤油屋さんへ製造方法を習いに行ったということ。
それでも贈答用として一番人気なのは、やはり「磯笛あわび」で、木の箱の特別なパッケージが用意されています。敷き詰められているのは"檜の間伐材"で特別に作ってもらっているという、繊維状になった木のくずです。
「海の恵みは森のおかげ。その森を守るためには、ちゃんと人の手を入れ、間伐をしないとならないのです。」
その一助を担いたいと、パッケージに間伐材を利用するアイデアを思いついたそうです。 ちなみに、100グラムを超える特別に大きい「磯笛あわび」は「恵比寿鮑」という特別な商品になります。
アワビの貝殻には通常4つ穴が開いていますが、稀に3個、5個と穴が奇数個の物があるそうです。古くから伊勢志摩の漁村では、穴が奇数個の貝殻を「恵比寿貝」と呼び、神棚に塩や米を供えるための器として使用する神聖な貝殻としてきました。
「恵比寿鮑」は、この「恵比寿貝」に納められ、特注の杉箱が使用されます。