コロカ事業

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福井県小浜市・とば屋酢店


 

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伝統を引き継ぐとば屋の現在

とば屋酢店は、JR東小浜駅から20分ほど歩いたところに工場と店舗を構えています。まずは店舗に立ち入ると、お酢の香りが漂います。ツンとした刺激のあるものではなく、ほんのり甘く、まろやかさが感じられ、間違いのない味わいを確信します。今回出迎えていただいたのは、社長で第十二代当主の中野貴耀(なかのたかあき)さんと、息子さんで店長を努めていらっしゃる貴之(たかゆき)さん。お二人に、江戸時代から続く老舗の、こだわりのお酢造りについてお話を伺いました。

 

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300年続く、とば屋のお酢造り

1600年代から続く「とば屋(鳥羽屋) 」 は、当初は道具屋として営まれていましたが、1710年(宝永7年)、五代目治良右衛門(じろうえもん)より姓を中野と称してお酢の醸造を開始しました。醸造をはじめたいきさつは、残念ながら度重なる大火事の影響で資料は残されていないそうですが、とば屋が小浜藩主酒井家の「鷹部屋(鷹狩の鷹を飼っていた屋敷) 」を払い受けて住居としていたこともあり、そのお酢は人々から「鷹部屋の酢」として大いに珍重されたそうです。小浜市は、1854年(嘉永6年)、1858年(安政5年)と、立て続けに街全体が丸焼けになるほどの大火事にみまわれました。とば屋では、地下に何重も層を重ねて壺を埋めて醸造していたこともあり、大事なお酢はなんとか災害を乗り越えました。当時の当主は家屋を仮屋のままにして、酢の醸造・復興に尽力したそうです。その時の種酢が、現在のとば屋のお酢の中でも300年の時を経て生き続けています。

 

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