コロカ事業
新潟県新潟市中央区 「田中屋本店みなと工房」を訪ねる
- 店舗レポート
笹の葉に包まれて
工房という名の通り、ここでは笹だんごの制作体験を行うことができます。今回も、笹だんご作りを楽しみながら、お話を伺いました。
工房の二階部分が、体験用・歓談用のスペースとなっており、支配人の田中幸江さんの指導を受けながら、いよいよ笹だんごの秘密にせまります。
各家庭によっても中身にするものは異なり、笹だんご自体が家庭の味であった時代も。お惣菜をだんごの中身として笹でくるみ、お弁当代わりに持ち歩く素敵な文化だったのですね。
「小さいお子さんにこのお話をすると、カレーやからあげを中身にしただんごが欲しい、と言われることもあるんですよ」とにこやかにお話してくれる幸江さん。しかし、当時もそれくらい斬新な発想であったのかもしれません。
制作体験では、あんこを中身にした、現在では一般的な笹だんごを作らせていただけます。実際の制作体験では、各グループに一人指導役のスタッフがついていただけるとのことですが、今回は特別にマンツーマン。
だんごを笹で巻く工程を教えていただきました。
笹の葉でくるみ、いぐさで編んでいく、という文字数にして16文字の作業ですが、そのくるみ方・編み方にも様々な知恵が盛り込まれています。
幸江さんが巻いていく手元を拝見していると、あまりのなめらかさに、眼前で手品を披露されているような感覚を覚えます。
見様見真似で同じように作業をしているつもりなのですが、自分の手元に次々と出来上がってくるのは「笹だんごもどき」。
その都度、手を添えて、優しく指導していただけます。幼稚園で唯一人「ちょうちょ結び」をマスターできなかった私ですが、数を追うごとに、笹だんごらしき形になってくることに感動。
制作体験では、10 個のだんごを作らせていただくことができるのですが、後半になると、もっとくるみたい!いぐさでゆわえたい!と、笹だんご作り中毒の症状が出てくる程です。
あと20個ほど作ることができたらもっと出来のいいだんごが作れたのでは…… と思うのですが、素人手作り感満載の笹だんごを作りあげ、蒸していただく工程にお渡しします。
蒸しあがるのに必要な時間は20分ほど。この時間を利用して、売店でのお買い物や、試食などをお楽しみいただける、とのことです。20分後の再会を楽しみに、工房の様子を伺います。