グッズ制作からコミカライズまで、クロスメディア展開を仕掛けるライツグループ座談会 グッズ制作からコミカライズまで、クロスメディア展開を仕掛けるライツグループ座談会
WORK

グッズ制作からコミカライズまで、クロスメディア展開を仕掛けるライツグループ座談会

クロスメディア
プロデューサー

沼田P

クロスメディア
プランナー

舞台鑑賞部部長

クロスメディア
プランナー

ABちゃん

コロプラの「ライツグループ」は『白猫プロジェクト(以下、『白猫』)』や『バトルガール ハイスクール(以下、『バトガ』)』といった自社のIP(intellectual property=知的財産)を管理し、キャラクターグッズやファンブック、音楽配信やイベントといった様々なメディア展開を企画・ディレクションするグループです。

"ゲーム業界の仕事" と言っても、彼らの仕事はクロスメディア展開をする他業界、たとえば "エンタメ業界のプロデューサー" や "出版業界の編集者" の仕事に近いとのこと。そのためチームメンバーのバックグラウンドも様々で、今回集まったのは元アニメプロデューサー、元営業、元大学院の医療機器研究者という3名です。

プライベートでもアニメや漫画、リアルイベントが好きというメンバーが話す、コロプラで働く魅力とは?
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「ライツグループ」は2018年にできた新しいグループということですが、権利(rights)関係の仕事という認識で合っていますか。

沼田P 我々が言う「ライツ」はIP(=知的財産)に近いものなので、権利関係というより、キャラクターやコンテンツ関係の仕事だと思っていただくほうがわかりやすいかと思います。もともとこれに近いチームもあったのですが、コロプラのIPを全社で横断的に管理する組織が必要だろうということで、新たにライツグループができたんです。

IPを管理するということは、いわゆるクロスメディア展開の仕事ということでしょうか。

沼田P そうですね。具体的にはメーカーさんがコロプラのIPを使って「グッズを作りたい」と企画を出してくれたときに、我々からも「こうしてほしい」と意見を出してディレクションしていく、というのがよくある仕事の流れです。

舞台鑑賞部部長 運営中のゲームのキャラクターには扱いに気をつけなければいけないポイントが色々あるので、そうした部分をライツグループがサポートします。ときには「このIPを使って何かやりたいんだけど、一緒に企画を考えません?」とこちらからメーカーさんに持ち掛けることもありますね。パートナーとなる企業ごとにできることが違ったりするので、相談しながら進めていく感じです。
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なるほど。そういうお仕事の場合、どんな経験やスキルがいるんでしょう。この仕事に就くまでにどんな仕事をされてきたか、教えていただけますか。

沼田P 私はエンタメ系の会社を渡り歩いてきた感じです。映画配給会社のアニメ部門で配給ビジネスに携わったり、別の会社ではアニメのプロデューサーをしたりしていましたね。

舞台鑑賞部部長 私は情報メディア企業に営業職として新卒入社したんですけど、ともとエンタメ業界に行きたかったので、あるとき思い切ってコロプラの面接を受けました。当時(2010年頃)は『コロニーな生活』がかなり話題になっている時期で、「クロスメディアの仕事がしたい」と希望を出したんですけど、そのときは未経験だったのでとりあえず営業として入社しました。

ABちゃんは新卒入社なので、前職はないですよね。学生時代はどんなことをしていましたか。

ABちゃん 私はもともと電子工学やハードウェア工学の勉強をしていて、大学院では医療機器の開発をしていたんですが......コロプラには、ソフトウェアのエンジニアとして新卒入社しました。

医療機器の開発から、またなぜゲーム業界に!? というのと、今エンジニアじゃないですよね?

ABちゃん まずハードウェアの研究って、費用と時間がすごくかかるんです。やりたいことやアイデアがあってもコスト的に無理で、それを実現できるのは10年、20年先になりそうという感じで......でもIT業界やゲーム業界なら、パソコンと技術さえあれば、自分のアイデアをわりとすぐ形にできるんじゃないかって考えたんです。でもエンジニアの新卒研修後に配属されたゲーム開発のチームでは、なぜかプランナーに任命されました(笑)。

研修を通して、「この人はプランナーに向いている」と思われたんでしょうね。

ABちゃん どうなんでしょうね、そういう理由だったら嬉しいです(笑)。でも改めて振り返ってみると、ゲーム開発のチームでプランナーをしていたときに、エンジニア、デザイナー、サウンドなどいろんな職種の人たちがどんなふうにゲームを作っていくのか、その工程を現場目線で見ることができたんですね。それが今の仕事でコミュニケーションをとる際にすごく役に立っていると感じているので、結果的にこの順序でよかったと思っています。

舞台鑑賞部部長 そう思えるのはいいことだよね。

沼田P うん、いい順序だったんじゃない?

ABちゃん ありがとうございます!
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今でこそソーシャルゲームのアニメ化やグッズ展開が盛んですが、どのくらいの時期からライツグループ的な組織が必要になってきたと思いますか。

舞台鑑賞部部長 グッズ展開は『コロニーな生活』の頃からやっていたんです。コロプラのコーポレートキャラクターである「クマ」の手ぬぐいとか食器とか、提携店とのコラボ商品も作っていましたし、物産展も度々開催していました。

沼田P 私が入社する前の話になりますけど、コロプラのクロスメディア展開の源流はそこにあるんだろうと思います。8年くらい前?

舞台鑑賞部部長 そうですね......私は『コロニーな生活』の担当が長かったんですけど、産休明けと同時に異動したんですよね。それ以外では沼田Pと一緒に『バトガ』を中心にアニメ化リアルイベントに携わるようになって、クロスメディア展開の幅が広がってきたなと感じています。

沼田P 『バトガ』はアニメ化関連の仕事を僕と舞台鑑賞部部長と新卒の梅ちゃんの3人で担当していましたね。

IPごとに担当が決まっているんですか。

舞台鑑賞部部長 作品ごとに深い理解が必要なので、基本的には作品ごとに担当しています。

沼田P と言ってもみんなバラバラに仕事をしているわけではなくて、忙しい場合などは、お互いにフォローし合います。チームワークを大事にしていますね。

具体的には、どういう案件がありますか。

ABちゃん 私はあるゲームのファンブックの制作を担当していました。社内外のシナリオライターやデザイナーにインタビューをしたり、内容をチェックしてもらったりするんですが、キャラによってはゲーム内には記されていない "裏設定" があったりするので、そこをちゃんと聞き出して、矛盾のない形で本にまとめないといけないんですね。どんなにゲームをやり込んでもわからない領域なので、その情報を聞き出すのが大変でした。

舞台鑑賞部部長 ほかにもゲームの音楽を作っている制作会社さんから「曲を作るのであれば、CDも出しませんか」というお話をいただいて、CDをリリースするようなこともあります。

沼田P その関連で、ライツグループでは音楽著作権・原盤権の管理といった音楽出版社の業務であったり、音楽配信事業もしていますので、音楽にまつわる様々な仕事に関わることができますよ。

音楽関連も業務領域とは、幅広いですね。あと最近はリアルイベントも増えていますよね。

沼田P そうですね。声優さんが集まる大規模なリアルイベントを実施したり、コラボカフェもやったりしています。IPによって気をつけるポイントが違いますし、できること、求められることが変わってくるので、そこは大変なところで、かつ面白いところだよね。

舞台鑑賞部部長 私はキャラが多いIPを担当することが多いんですけど、登場キャラクターを指定したり、世界観の設定を監修したりするときに基準にしているのが、 "キャラの魅力が出ないものはNG" ということですね。

ABちゃん そこは現場のクリエイターもこだわるポイントですよね。

舞台鑑賞部部長 うん、キャラ一人ひとりの個性を大事にしたい。あと『バトガ』の場合、キャラが19人もいるけど、できるだけ全員を同列で扱ってあげたいという想いがあって、カフェのメニューも「なんとか19種類作ってください」ってお願いしたり(笑)。ユーザーさまにもそれぞれ好きなキャラがいると思いますし、私自身、もし自分の好きなキャラが扱われていなかったりしたら悲しいので、そこは大事にしています。やっぱり "キャラ愛" が大事ですよね。

沼田P "キャラ愛" 、大事です。あとキャラ関連でいうと、タオル類やキーホルダー、マグカップなどのキャラ関連グッズの監修などもしていますね......業務領域が本当に幅広い(笑)。
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クロスメディアを展開する際、グッズにするのか、カフェをやるのか、いろんな方法があると思うんですが、どんなふうに企画を考えるものなんですか。

沼田P いま世の中にある "クロスメディア展開のカード" をすでに一通り持っている状態で、そのカードの中からそのゲームに合ったものをチョイスしている、という感じです。たとえば『黒猫』であれば、クイズゲームとしてのブランドを大事にしていきたいので、謎解きが楽しめる「なぞともカフェ」とコラボしてカフェをやったりしています。ある種マーケティングに近い考え方もしますね。

舞台鑑賞部部長 先にスケジュールを決めて、それに合わせて企画を考えていく手法もあります。たとえば新作の場合だと、1周年までにしなきゃいけないことを決めてカードを切っていきます。「この時期にカフェがあるほうがいい」とか、「ここで缶バッジは必ず出したい」とか、「このあたりでリアルイベントをやりたい」という感じですね。

究極の目標としては、キャラクターグッズやイベントによって、そのゲームをより盛り上げていくということでしょうか。

舞台鑑賞部部長 それが理想的なスタイルですよね。

沼田P もちろんゲームで楽しく遊んでいただくということが一番なんですが、同時に、ゲーム以外の接触時間を増やすことも意識していますね。ゲームを遊んでいない時間も、ユーザーさまにそのゲームのことを考えていただける機会を増やしていくことが大事だと思っています。

ABちゃん ゲームをプレイされていない時間も、ファンブックやグッズを見たりCDを聞いたりして、楽しい気持ちになっていただけるといいですよね。

沼田P あとは、誰かと一緒に体験を共有する機会もあるといいですよね。たとえば「あのとき〇〇さんとコラボカフェに行ったっけ」と2、3年後に思い出してもらえるかもしれない。そういう機会を作っていくことで、その方にとってそのIPがより特別なものになると思うんです。
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ユーザーさまに喜ばれるものであれば、アプローチの仕方は自由なんですね。

沼田P それで言うと、リアルイベントはもちろん、グッズも書籍も作るので、いろんなことに興味がある人が向いている職種だと思います。中途採用に関しては、もちろんライツやクロスメディアの業務経験をお持ちの方に来ていただけると理想的ですけど、仕事を通して学んでいけることもいっぱいあるので、まずはいろんなことに興味が持てる方に来ていただきたいですね。

舞台鑑賞部部長 逆に言うと、やりたいことは何でもできますよね。

ABちゃん 私が一番楽しかったのは、コミカライズの仕事です。あるゲームのコミックの制作ディレクションを担当したのですが、もともと漫画が好きなので、漫画家さんと打ち合わせをしたり、ネームチェックをしたりして、すごく楽しかったです。企画から完成までモノづくりの過程を全部見ることができて、かつ自分のハンドリング次第でクオリティが左右されるということに、やりがいを感じましたね。
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沼田P コロプラでこの仕事をする良さというと、やっぱり自社IPを持っていることだと思います。クロスメディア展開をしているエンタメ企業や出版社はたくさんありますが、自社IPを扱える会社は案外少ないと思うんです。コロプラではすべて自社IPを扱うので制約もそんなに多くなくて、クロスメディアの仕事をしたい人にとっては、やりたいことができる環境だと思います。その都度やることも変わるし、飽きないと思いますよ。

舞台鑑賞部部長 飽きないですね。それは間違いない。私は子どもの頃から「これがあるから生きてこられた」という感じで、アニメや演劇やコンサートといったものが大好きなので、やりがいはすごくあります。同じようにファンの方がイベントに来て楽しんでくれているのを見ると、すごく嬉しいですね。

ABちゃん 自社IPに関して言うと、コロプラの設立10周年イベント『コロプラフェス2018』が、記憶に新しいですよね。

舞台鑑賞部部長 各ブースの企画内容はこのグループで考えたしね。

沼田P あれも各IPのこだわりがあって、着地させるのが大変だったよね(笑)。ライツグループに限らず、コロプラの様々なチームが力を結集させて実施したイベントで、本当に感動しました。ファンの方にも喜んでいただけたようで嬉しかったなあ......次は「15周年イベント」ですかね。

舞台鑑賞部部長 15周年、気が早い(笑)!

ABちゃん 15周年......!! 楽しみです! それまでに、今まで以上にいろんなIPでクロスメディア展開ができるように頑張ります!!

今日はありがとうございました! 今後の展開も楽しみにしています!

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