コロカ事業

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宮崎県宮崎市 「宮崎の樟脳・染織こだま」を訪ねる


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樟脳の秘密に迫る

着物について紹介してまいりましたが、今回のコロカお土産は樟脳。近年ではあまり身近に感じることもなくなった樟脳は、防虫剤として一般的に知られています。
「おばあちゃん家のタンスの臭い」「雛人形の匂い」といったところを想像していただくと、その香りがよみがえる方も多いのではないでしょうか。
名前は聞いた覚えはあるけれど、或いは香りに覚えがあるけれど見覚えはあまりない樟脳……その正体を調べてみました。

樟脳とは、楠(くす)の木から抽出した白い粉状の物質。楠の木は防虫効果が高く、その名は「薬の木」に由来するという説もあるほどです。

明治時代以降は、人形の材料としても知られるセルロイドや爆薬の原料として大量に生産されるようになります。しかし、第2次世界大戦後、樟脳の軍事需要がなくなったこと、燃えやすいセルロイドに代わるプラスチックの台頭により、産業としての樟脳は姿を消すことになったのです。

なお、宮崎の高温多湿の気候は楠の生育に最適とされ、街中で頻繁にその姿を見ることができます。神木としても知られる楠は、今でも宮崎の街を見守っているのでしょう。
「染織こだま」の前にも楠が並びます。(樹齢約30年)

 

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こちらは宮崎駅前のもの。大変立派です。(樹齢約100年)

 

 

見応えがあるのは、県庁並木通り。美しい楠が並びます。

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