コロカ事業

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大江ノ郷自然牧場のスイーツ


 

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ふんわり濃厚スイーツのもと

しっとりとしたバウムクーヘンに、ふんわりとしたロールケーキ。そしてシフォンケーキと、同店で販売されているスイーツにはすべて、「天美卵(てんびらん)」という卵が使用されています。

岡村さんは、「『卵を生で食べるのは苦手だけど、天美卵なら食べられる』と仰るお客さんもいます」と言います。天美卵は一般的な卵よりも味が濃厚で、「うま味」が感じられる卵として十数年前から地元で食されてきました。

岡村さんによれば、鶏を育てるには「水とエサと空気の質が大きく影響する」とのこと。「ここは田舎ですが、その3点は美味しいものがそろっているのです」。人里離れた場所にお店があるのには、そんな理由があったのですね。

 

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美味しさの秘訣は「平飼い」

同店の鶏舎は、店からさらに山奥深くにあります。鶏は、幾層にも重なったゲージではなく50mプールほどの区画で放し飼いにする「平飼い」で育てていることが特徴です。「鶏は自由に動きまわり、その分たくさんエサを食べるので、色も味も濃厚な卵を生むのです」と、岡村さんが教えてくれました。エサにも、抗生物質などを使用しない自家配合飼料を用いるといった工夫がなされているそうです。

鶏にはある程度決まった場所で卵を生む習性があるものの、平飼いでは毎日区画内をくまなく調べ、卵を回収しなければなりません。また鶏が苦手とする暑さ対策として、冷たい地下水をあげたり、鶏舎の屋根に水をかけるなどといった世話も必要だといいます。

そうした努力により、コレステロールが低い一方で栄養価の高い天美卵が生まれるのです。

 

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行った人だけが味わえる逸品

こんなに手間暇をかけた天美卵でスイーツを作ったら、きっと美味しいものが......との考えから、2008年に同店が手がけたのが「大江ノ郷ぷりん」です。天美卵のしっかりした卵黄と、地元の酪農家が生産した甘味のある牛乳を使った大江ノ郷ぷりんは、またたく間に注目を集めたといいます。添加物を使用しないため消費期限が短く、特別な商品としても人気を博しています。

以降、同店の商品ラインナップは増えていき、なかでも「ココシュークリーム」は1日200個限定の品で、これも長期保存に向かないため、実際に店へ足を運んだ人だけが食べられる逸品となっています。我々が店を訪れた際にも、お客さんを運んできたタクシーの運転手さんが、「せっかくここまで来たのだから」とシュークリームを購入する姿が見られました。同店を訪れた際には、ぜひ味わってみてください。

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