コロカ事業
香川・観音寺のあいむす焼
- 店舗レポート
香川県の西端へ
JR高松駅より松山行きの特急に乗り約50分、愛媛県との県境となる観音寺(かんおんじ)市の中心駅、観音寺駅に到着です。
駅前から目的地の「満久屋(まくや)豊浦商店」までは、徒歩で約10分程度の道のりです。
駅前の県道49号線を北へ向かい300m程、三叉路に突き当たるまでまっすぐ進み、三叉路を左折。さらに300m程進み、琴弾(ことひき)公園へつながる三架橋交差点を右折しやや進むと、右側にエビのレリーフが印象的な店舗「満久屋豊浦商店」が現れます。
観音寺駅前にはタクシープールが有り、コインロッカーも用意されているため、大きな荷物を持っての観光でも心置きなく楽しむことができます。
早速、6代目店主の豊浦孝幸さんお話をお伺いいたしました。
銭形平次のアレ
観音寺市の由来は、満久屋豊浦商店から北へ向かった、琴弾山にある琴弾八幡宮に由来します。
琴弾八幡宮は、703年に八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ)を載せた船が漂着し、琴弾山で修行をしていた日証上人が山頂に運び祀った際に、船から琴の音が聞こえたことから、琴弾と名付けられ、建立されたと言われています。
807年に空海が参拝し、八幡大菩薩の化身である阿弥陀如来(あみだにょらい)像を安置したところから、観音寺と呼ばれるようになったそうです。
琴弾山の頂上展望台からは、時代劇・銭形平次のタイトルバックで使用されたことで有名な「銭形砂絵(ぜにがたすなえ)」を綺麗に見ることができます。
銭形砂絵は、江戸時代の通貨「寛永通宝(かんえいつうほう)」の形状をし、東西122m/南北90m/周囲345mに及ぶ非常に大きな砂絵です。
銭形砂絵を見ると、お金に不自由しなくなると言われており、春と秋には補修工事が行われ、きれいな砂絵を見ることができます。
そして、コロプラの通常お土産「銭形砂絵の写真」は、まさにこの銭形砂絵の風景です。
JR観音寺駅では取得できない可能性が高いため、ぜひリアル銭形砂絵の写真とお土産の双方をゲットしてみてはいかがでしょうか?
ちなみに、毎週日曜日に開かれるフリーマーケット「銭形市」をはじめ、観音寺市内には寛永通宝を1枚30円相当で使えるお店が広がっているそうですよ。
太鼓台祭りの文化圏
観音寺市はその立地から、徳島方面の山の幸や目の前に広がる燧灘(ひうちなだ)の海産物を大阪・瀬戸内方面へ出荷する拠点の一つとして栄えました。
現在は香川県の観音寺市ですが、愛媛県東部の新居浜市などと共通し「ちょうさ」と呼ばれる、巨大な布団を重ねた太鼓台を担ぐお祭りを行っており、文化圏は同一と考えられます。
また、同じような「ちょうさ」は瀬戸内や大阪などでも見られ、産品の物流だけではなく、文化の交流も盛んだったようです。
満久屋豊浦商店は歴史を遡ると、江戸時代の旅館・雑貨商に辿りつくそうです。
大阪方面との交流が多い場所柄、商売を拡大していく手段として考えられたのが、おみやげ開発でした。
燧灘で取れる豊かな海産物を使い、当初はエビやタイなどのカマボコをつくっていたそうで、いくつかの素材を合わせて蒸すから転じて、相蒸し焼きとなり、「あいむす焼」が生まれたとのこと。
さらに、日持ちの問題から水分を抜く努力をし、素材自体の蒸し焼きという技法に落ち着き、明治時代には現在の形になったそうです。
商品名のあいむす焼は、実は製造方法でもあったのでした。