コロカ事業
大阪・浜弥鰹節のだし
- 店舗レポート
古き良き時代の浜弥
浜弥が創業したもともとの店舗は、近鉄鶴橋駅から徒歩1分の高架下にある市場の中で支店として営業しています。ここはまさに「てっぱん」に登場する浜勝鰹節のお店として実際に使われた店舗で、60年の歴史が肌で感じられる古き良き場所となっています。昭和20 年代の鶴橋市場は、一番電車から降りた仕入れ業者の方々が一斉に浜弥の店に訪れ、指で注文の合図を出してくるほどの勢いで、そのため木村幸子社長(写真) は、先代とともに、連日朝3時から仕事を開始していたそうです。
ただ、このお店も近鉄大阪線の耐震補強工事のため、2011年1月をもって閉店することが決まっています。歴史あるお店の閉店は本当に残念ですが、社長が生き生きと接客される様子はとても気持ちが良く、閉店までにぜひ一度立ち寄る価値大です!
安全な食文化を伝えるために
これからの浜弥を見つめる木村さんの目は、日本の “だし”の文化の継承にとどまらず、食の安全についても向いていました。「市販されている粉末の即席だしの成分って、3割ずつ砂糖、塩、うま味調味料で作られ、残りの10%でいりこ・鰹・昆布など味を調整しているんです。」
即席だしには、鰹節などを使用した天然由来のだしに比べて23倍もの塩分が含まれていて、人体に必要なアミノ酸などの栄養成分の含有量も大きく違っており、 木村さんは自ら食育インストラクターの資格を取得し、講習会などで食の安全を伝える活動なども行っているそうです。「しゅんでる」をはじめとする浜弥の商品には、そうした食の問題を根本から考える想いも詰まっています。