コロカ事業

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愛知豊橋・三河佃煮


 

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こだわりの限定商品

残念ながら、三河湾の漁獲量は埋め立てなどによって年々減り、現在はすべての材料を地元で手に入れることは難しくなりました。しかし、三河産の素材にこだわった佃煮も作っていかなければと、直営店と通販でのみ、限定販売している商品があります。それが「三河湾産生手剥きあさり佃煮」です。

通常、佃煮に使うあさりは茹で剥きと言って、茹でて口の開いたあさりから身を取り出します。けれどもそれではあさりのいちばんの旨味がお湯の中に逃げてしまいます。

生手剥きあさり佃煮は、あさりの貝殻を専用金具でひとつひとつ開け、生のまま24時間以内に炊き上げる昔ながらの製法を採用しています。価格はなんと、100グラムで1500円~1800円(時価)!

「とにかく旨味がまったく違います。高いと思うかもしれませんが、食べていただくと、みなさんこの価格にも充分納得してくださいます」

 

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新しい味にも挑戦

「伝統や歴史は、安さや効率ばかりを優先してしまうと、続きません。たとえば生手剥きあさり佃煮なら、生剥きを炊くという作り方を、職人に伝えていかないと途絶えてしまいます。いい技術を残して繋げていくには、無駄だと思えることも続けて、本物で本物を作り上げないといけないんです」と、高坂さん。

一方で、多くの人に佃煮のおいしさを知ってもらうためには、若い世代の食生活に合わせて変化をつけることも大切だと考えています。

そのひとつとして誕生したのが「チーズの佃煮」です。国産のプロセスチーズをすりごまと鰹節を加えて炊き上げた、パンやワインにも合う和洋折衷の一品です。

隠し味にバターを使った「こくまるあさり」はパスタにもぴったり。また、豊橋の特産である大葉を使った「大葉ちりめん」など、地産地消にこだわった商品も開発しています。

 

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佃煮の宿命とは?

「佃煮に対して高級品というイメージを持たれている方も多いようです。でも佃煮って、箸休めで食べるものですよね。幕の内弁当なら、メインディッシュでもサブディッシュでもない、ほんの少し入っている付け合わせ。だけど、なかったらちょっと寂しい。このマイナーさは、ある意味、佃煮の宿命なんです。付け合わせにわざわざ高級品を買う人はあんまりいません。ですから、生剥きの商品は例外としても、気軽に買えるものの方がいい。安価に買えて、妥協していない本物の佃煮を作っていきたいと思っています」

豊橋の地の利と、魚とともに歩んできた町の歴史の中で、その伝統とこだわりを築き、守り続けてきた濱金商店。濱金商店が手がける佃煮には、こだわりの中にも庶民の視点を忘れない親しみやすさがありました。

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