コロカ事業
富山・引網香月堂の和菓子
- 店舗レポート
農作物加工業者
「我々は農作物加工業者なんて、説明することもあるんです。」
引網さんはそう言って、素材の生産者とのコミュニケーションの大切さを教えてくださいました。
直接農家まで出向き、畑を見せてもらったり生産者の方々と顔を合わせたりして、豆の育て方や使い方について話すのだそうです。今年は仕入れている豆を、従業員みんなでお店の前のプランターで育て、その大変さを知ったと言います。
また、取材の際にいただいた栗のおはぎは栗と砂糖、もち米、塩のみで作られたものでした。一つのお菓子に使う素材の種類が少ないからこそ、その良さをいかにして引き出すか、腕を磨く一方、本当にいい素材を見つけ、提供してもらうかも重要なのですね。
「いい豆を使って、いい味で食べてもらいたい。」引網さんの願いはこの言葉に尽きるようです。
「いい豆を使って、いい味で食べてもらいたい。」引網さんの願いはこの言葉に尽きるようです。
和菓子の魅力を伝えるために
最近、引網さんはデパートだけでなく海外などでも上生菓子の実演販売をされるそうです。
「まずは和菓子を知ってもらうこと、そしてその魅力を少しでも多くの方にわかってもらえたら。」
取材の際にも目の前で、2種類の菊と鯛を作っていただきました。
赤と白の餡を手にとり、色のグラデーションや切り替えなどを考慮して餡を重ねたり、伸ばしたりして、最後に成形します。菊の花びらを1枚1枚浮かび上がらせる鋏の動きや、へらを使って鯛が飛び跳ねる瞬間を形にしていく一連の流れるような手さばきに目を奪われました。
※普段、この上生菓子の実演を見ることはできませんが、お菓子は3日以上前に注文することで作ってくださるそうです。
何より北陸地方は、福井県、石川県に3件ずつ、富山県に2件と、コロカ充実地域でもあります。時間をかけて自分なりのコロカ制覇旅を計画するのにも魅力的な地域になりました。