コロカ事業

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寿都町「吉野商店」を訪ねる


 

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鮭寿ができるまで

9月に水揚げされた鮭は、内臓を取り除き、サイズをそろえた上で冷凍保存されます。11末頃、気温が5度以下になる時期に木樽で塩漬けを行います。塩漬けの期間は1週間~1ヶ月とサイズや気温・気候により異なるそうです。

塩漬けにされた鮭は、道南最高峰の狩場(かりば)山が初冠雪をする時期に、「やぐら」の上で干す作業に移ります。

雪は降るものの、凍り付くほどの気温までは下がらない、比較的北海道内では温暖な気候でありながら、風の強いこの地域は干す作業には最適です。干す期間はおおよそ2週間だそうですが、塩漬け同様、サイズや気温・気候によりこの期間も異なるとのこと。

そして、このやぐらにこそ、吉野さんの経験と計算が含まれているのでした。

 

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Do It Yourself

この「やぐら」は、すべて吉野さんが自作した建物です。

海と山に面し高さにして四階建てのやぐらは、風量が異なるため、上に行くほど体感温度が下がり、厳しい風が吹き付けます。真冬の作業時は耳が引っ張られて、引きちぎれてしまうのではないかと思うほどだそうです。

浜側と山側でも風量が異なるため、浜側2面×4回+山側という形で都合9カ所、同じ日時でも異なる条件の干し場所が存在します。単純に一カ所に干しておくのではなく、乾燥の進捗具合に合わせて、9カ所の干し場を移動させるとのこと。

これこそが、最高の寒風干しを作るために吉野さんが経験から得た「やぐら」なのです。

 

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OnlyOneを

元々伝統食品であった寒風干しは、脚光を浴びることにより同様の商品が増えてゆきました。味は「鮭寿」が一番だという自信はあるものの、お客さんはパッと見ただけでは商品の味までは理解してもらえない。つまり、他の商品と同列に扱われてしまうのでは?

そう考えた吉野さんは、「鮭寿」に磨きをかけて吉野商店OnlyOneである商品の開発を決意したのでした。

そうして開発されたのが「鮭の風泙(かざなぎ)」です

 

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