コロカ事業

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岩手県下閉伊郡岩泉町 「早野商店」を訪ねる


 

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ノウハウを持たないところから

何とか「食用ほおずき」の種を手に入れた早野さんでしたが、栽培については農家の方にお願いするしかありません。
栽培を引き受けてくださる生産者に出会い、栽培に至ったものの、生産者はもちろんのこと、早野さんにも栽培のノウハウはありませんでした。

「南米原産」という情報からビニールハウスで栽培を始めたところ、育ってみると2mもの高さになり、葉が生い茂り「熱帯雨林」のような状態にもなってしまい大失敗に終わったそうです。

この失敗を糧に、苗同士の間隔を空けるなど工夫を重ね、二年目はなんとか少量ですが収穫が出来るように。これを試験的にネット販売をしたところケーキ屋さんから発注があり、三年目から本格的に栽培をスタートさせました。

 

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2004年、たった一軒で始まった栽培も、三年目には5軒となり、五年目の2009年には45軒まで増え、収量も2.5tとようやく軌道に乗ってきました。最初は料理のプロが中心となっていた消費の面でも、ジャム/ソース等の加工品を作ったところ一般の方も興味を持ってくれるように。

素材としてアレンジしやすく、味にも特徴があるため加工品の素材としては非常に恵まれた「食用ほおずき」は、栄養面でも美容に効果のある「イノシトール」と呼ばれるビタミンB群の栄養素の一つが含まれている事から、テレビなどでも注目を集めているそうです。

 

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最初にハウスで栽培を始めた「南米原産」というキーワードも、実はペルー等の高地原産と言うことがわかり、夏と冬の寒暖差が大きい岩泉であれば、路地栽培も可能であることがわかったそうです。

ちなみに生食の「食用ほおずき」は9月中旬~10月下旬しか食べられないため、それ以外の期間は加工されたジャム・コンポート・ソースを購入することが出来ます。

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