業務環境を改善することでゲーム開発をサポートする社内SE
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エンジニア
K.I
大学時代は情報工学を学び、大学4年から大学院の計3年間は「日本語のプログラミング言語」を開発する研究室に参加。2014年にコロプラへ新卒入社し、現在は社内SEとして活躍する。
社内SEは、ほかとは違う面白いキャリアを築ける
就活の時期になって、逆求人イベント(学生がブースを持ち、自分の研究内容などを企業の採用担当者などに向けて発表するイベント)に参加しました。僕のブースにもさまざまな企業が来てくれたんですが、なかでもコロプラの人事担当の方は親身になってアドバイスしてくれたので、「いい会社だなあ」と感じました(笑)。そのままエントリーして内定をいただき、入社前にアルバイトをすることになりました。
そのとき関わったのが「リクエストセンター」という社内システムの開発でした。パソコンが壊れたとか、電球や文房具が切れたという問題が発生したとき、リクエストを書き込むことで社内の担当者がすぐに駆けつけて解決するためのツールです。「未着手」「作業中」と表示されるようにして、ひと目で状況がわかるようにしたり、解決してくれた人を評価できるようにしたりと、UIやデザインも含めて使いやすさを徹底して作っていきました。
「業務上のムダな労力やストレスが減った」「本来の業務に集中できるようになった」などと喜んでもらえて、今でも使われています。この経験を通して社内SEの仕事にやり甲斐を感じて、入社後は自分から社内システムの開発部署に配属希望を出しました。同期はみんなゲーム開発の部署に配属されましたが、せっかくアルバイトで社内SEの経験を積んだのだから、この道に進むのも面白いキャリアになるかもしれないと思ったんです。
社内の声を聞き、「考えること」が僕らの仕事
ゲーム開発と違って、社内SEの仕事は社内の人がお客様になります。そこで大切になってくるのが、実際に業務用ツールを使っている人にヒアリングすること。「こうすれば便利なんじゃないか」と自分だけで想像して作っても、大概は使えないものになってしまうんです。
たとえば業務用メールソフトが使いづらいという話が出ているとき、実際にヒアリングすると、具体的な要望がいっぱい出てきます。その要望に応えるサンプルを作ったら、試しに社内の人に使ってもらい、後ろからその様子を観察して使いづらそうな点をチェックしていきます。より最適なツールにするためには、具体的にどういうふうに業務で使われているかをきっちり理解している必要があるからです。
また、「こういう機能を追加してほしい」という要望が来ることもありますが、それはその機能がほしいという単純な話ではなくて、その機能を使って「何かやりたいことがある」ということですよね。それをスムーズに行えるようにするには、実は別の機能のほうがいいかもしれないし、根本的な改良を加えたほうが便利になるかもしれない。だから言われた通りにすぐ機能を追加するのではなく、どうするのが最適かを常に考えます。
一般的なSEの仕事は最初に仕様があって、それに沿って作業をするものだと思いますが、コロプラ社内の仕事は、まず問題や改善すべき点を見つけて、仕様を決めることから始まります。実装に関しては、開発部署と同じプログラミング言語やノウハウを使った作業になるので、ほかのエンジニアとあまり変わりません。そう考えると、僕らの一番の仕事は"考えること"なんですよね。開発の上流工程から下流工程まですべてに関わるので大変は大変ですけど、それがやり甲斐でもあります。
業務環境を改善することで、ゲーム開発をサポートしたい
仕事の配分としては、実際に手を動かしてプログラミングする時間より、社内の人にヒアリングしたり、仕様を書いたりする時間のほうが多いかもしれません。一つのシステムだけを開発しているわけではなくて、フロアのデスク配置がわかる社内マップの構築から社内向けセキュリティーツールの開発まで、業務内容は多岐に渡ります。社内システムに「これでよし」というものはなくて、ツールができた後も改善、改善の繰り返しです。
チームに配属された当初、上司から「『いつまでにやればいいですか』という確認はしないように」と教えられました。「その日までにやればいい」という発想ではなく、要望には常に「できるだけ早く応える」ことがチームの方針です。現実的にはすべての要望にすぐ対応するのは難しいですが、社内業務が改善されればその分みんなの仕事も捗ると思うので、少しでも早く対応しようと心がけています。
コロプラにはユーザーさまを第一に考える文化があります。社内SEの仕事にもその文化が浸透していて、僕らの場合はどうすれば社内の人に喜んでもらえるかを徹底的に考えるんですよね。そのためにも、なるべく意見や要望が言いやすいようにフラットな雰囲気で接するように心がけています。改善した結果、社内の人から定期的に「ありがとう」の声が聞けるのも、この仕事のいいところです(笑)。
僕の仕事は、業務を改善することで社内の人をサポートするわけですけど、それによってみんなが自分の仕事に集中できるようになって、最終的にゲームを遊ぶエンドユーザーさまが「うれしい」となると、僕もすごくうれしいんですよね。