コロカ事業
高知のアイスクリン
- 店舗レポート
誘われて工場ごと山奥へ
開業当初こそ売上が伸びず苦しむものの、浜町さんの営業は次第に実を結んでいきます。特に大阪を中心とする関西圏では、アイスクリンと高知アイスの名は瞬く間に知られるようになっていきました。
高知出身者もそうでない方も、浜町さんの作るアイスクリンの、さっぱりとした味わいの虜となり、「これこそ高知のアイスクリンだ」と感動してくれるようになったと言います。
時を同じくして、高知県いの町の農家から、「アイスクリンにうちのゆずを使わないか」と提案されます。浜町さんは地元を盛り上げたいとの思いからこの話に飛びつくと共に、美味しい水と新鮮なゆずが手に入るいの町への移転を決めます。かくして、この地で高知アイスが作られるようになったというわけです。
「again」を生むがキーワード
新鮮なゆずを手に入れやすくなったことで、高知アイスのアイスクリンはよりさっぱりした味わいのものとなりました。同店ではこのほか、高知を代表する柑橘類の「文旦」や同じく県内で育ったマンゴー、みかん、そして「徳谷とまと」など、地元のものを積極的にアイスクリンに用いています。
「魅力ある商品を作るためには『また~したい』という思い、『again』を生むことです。私たちは地元農家と連携することでお客様を感動させ、『また食べたい』と思わせたい」と、浜町さん。「打たん太鼓は鳴らん」(やらないことには始まらない)という自身の哲学に従い、これからも挑戦し続けていくと熱く語ってくれました。
そんな話を聞いている間にも、お店には多数のお客さんが訪れました。地元でも「アイスクリンといえば高知アイス」という認識がされつつあるのかも知れません。
本社工場は、さらに上流に
高知アイス売店を出て、国道194号線を車で約5分北上すると、高知アイスの本社工場が見えてきます。工場でも同社製品の直売を行っており、こちらもコロカ対象です。
バスで向かう場合は、「漬谷」(つえだに)で下車。停留所のすぐ前が高知アイスの本社です。工場内の見学はできませんが、興味のある方は一度寄ってみてください。
また、先に触れたように売店からは仁淀川を眺めることができ、川面を渡る風を感じることができます。伊野駅のほうへ戻る途中には仁淀川沿いにキャンプ場があるので、国内で1、2位を争う上質な水に、じかに触れてみてはいかがでしょう。