コロカ事業
上田・飯島商店のみすゞ飴
- 店舗レポート
木なり完熟
飯島商店ではみすゞ飴以外にもジャムを製造していますが、どちらの商品も樹上で完熟した果物を使っています。
「収穫してから鮮度が落ちるのは早いですが、なにより香りが違います!」そう力を込める飯島さん。
季節によって上田の街が旬の果物の完熟した豊かな香りで満たされるのだそうです。契約栽培されている桃畑を訪ねると、特別に樹上の桃をいただくことができました。すでに十分に甘く、そのまま美味しくいただけるものでしたが、もう数日樹上で熟してから出荷されると教えていただき、「木なり完熟」の徹底度を目の当たりにしました。
「特にぶどうは足が早いため、入荷があると社員総出で房から果実を取ったりするので、祭りのような状態ですよ。」
果物が最高に熟した瞬間の美味しさを、みすゞ飴やジャムにぎゅっと詰め込め、たくさんの人へ届ける飯島商店。まさにその現場のことを笑って話す飯島さんの笑顔は印象的でした。
農家との協力体制作り
この日伺った桃畑の園主・市川さんにもお話を伺うことができました。
「農作物は、やはり天候が一番の悩みですね。そのなかで安全でおいしいものが作れるように心がけています。」
そんな市川さんも、子供のころから食べていたというみすゞ飴。まさか自分の作る桃が使われることになるとは思っていなかったそうです。
飯島さんは、「自分に課せられた課題は、農家さんとの協力体制作りです。」と落ち着いた表情で話され、農家が減っていく中で、自分たちの使いたい果物の質と量を確保していくことの難しさを語ってくださいました。
そういった状況の中、新製品はいい素材と出会えたときになってしまうのだそうです。どうしても製造量は少なくなるため、訪ねたときに見慣れない商品があったらぜひお店のスタッフの方に聞いてみるといいかもしれませんね。
ジャムはジャムであること
飯島商店のジャムは、最近販売されている一般的なジャムに比べて甘く感じるかもしれません。これについて飯島さんは、「ジャムはジャムであるためには糖度が必要なんです。」
熟した果物を砂糖と一緒に煮詰めたものこそジャムであり、えも言われぬ芳香を出すためには糖度が必要なのだと言います。それによって味も深みも出てくると。
飯島商店に伺うと、ジャムを湯で薄めたジュースを出していただけます。その日によって何の味が出てくるかはお楽しみ。優しく素直な果物の香りと甘さが旅の疲れも癒してくれることでしょう。
店内ではジャムの試食もできますので、お気に入りの味を探すのに悩んでしまう方もたくさんいることと思います。