コロプラ 採用情報

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UIデザイナー組織の在り方
部長×マネージャー対談 「デザインの力で面白く解決!」

  1. 横断デザインスタジオ 部長

    藤野 貴之

    2005年にコンシューマーゲームソフト開発会社に新卒入社し、3DアーティストとしてRPGの開発に従事。その後、数社でアートディレクター、プロデューサーとして活躍後、2019年に株式会社コロプラに入社。現在は運用プロジェクトのアートディレクターを担当。マーケティング本部 マーケティング戦略部 部長も兼任。

  2. 横断デザインスタジオ マネージャー

    田島 伸樹

    広告業界のグラフィックデザイナーとしてさまざまな大手企業の広告を手掛けた後、2013年に株式会社コロプラに入社。UIデザイナーとして『軍勢RPG 蒼の三国志』や『ドラゴンクエストウォーク』など数々のプロジェクトに携わり、現在は新規プロジェクトのディレクターを担当。

スマートフォンの限られた画面で、機能的レイアウトや楽しい画面演出を追求するUIデザイナーたち。コロプラでは、企画の初期段階から、他職種メンバーと共にUI設計に携わったり、ロゴ、アイコン、バナーデザイン業務を行うなど、幅広い場面で活躍しています。今回は、UIデザイナーが所属する横断デザインスタジオの部長とマネージャーのお二方に、組織体制やUIデザイナーに求められる姿勢や考え方をお聞きしました!

INDEX
【1】コロプラのUIデザイナーのミッションとは
【2】UIデザイナーの組織体制
【3】コロプラで活躍できるUIデザイナーとは
【4】UIデザイナーの採用について

まずはコロプラのUIデザイナーのミッションを教えてください。

藤野 デザインの力でゲーム体験を面白くすることがミッションです。
最初にディレクターやプランナーがゲームの企画や仕様を起案するわけですが、UIデザイナーの仕事は、それを一番美味しく食べてもらえるように料理するようなものだと思っていますね。


田島 料理をするために、素材となるゲームのあらゆる要素を取りまとめ、完成形にするのがUIデザイナーのミッションだと考えています。ユーザーさまにどんなふうに楽しんで欲しいかを咀嚼して考え、いかにゲームの世界と体験を創っていくかが問われる仕事ですね。

UIデザイナーの業務において、どんなことを大切にしていますか?

田島 誰に向けて作っているかを忘れないことです。
チームでモノづくりをしていると、いろんな人の意見や各々の趣味嗜好が入ってきて、いつの間にかブレてくることがあるんです。そんな状態でUIをデザインすると結局、何がしたいのかわからない画面になりがちです。そんなときは「誰に向けて、どんなふうに遊んで欲しいんだっけ?」と問い直すようにしていますね。それを踏まえずして優れたデザインを作ろうとするのは、本末転倒だと思っています。


藤野 誰に向けて作っているかと問われたら、クリエイターは当然"ユーザーさまに向けて"と答えるはずですが、誰にも無意識の思い込みのようなものは存在します。それぞれの主観=自分の考えるユーザーさまを想像する所からスタートするわけですよね。だからこそ、客観的な目線に立ち返る工夫をすることが大事だと思います。


田島 客観性は大事ですよね。


藤野 そうですね。ですが、いろんな人の意見を聞いたり、レビューしてもらったりすると、解決しなければいけない課題が無数に出てくるものです。
それこそ「声の大きい人や役職者の意見を聞かなければいけない」と思ってしまいがちですが、もしそれがユーザーさまが望むものと合致していなかった場合、結局開発側のエゴの押し付けになってしまいますから、いただいたご意見の取り入れ方や判断にも注意が必要です。
さまざまな視点から物事を考えながら客観的にモノづくりをすることは、本当に難しいことです。だからこそ、丁寧に取り組んでいきたいところですね

コロプラのUIデザイナーの業務範囲を教えてください。

田島 ゲームのUI作りを基本として、UIに必要なあらゆる素材を作ります。
加えて、メンバーやチームのミッションにもよりますが、ゲームにUIを組み込むUnity上でのプレハブ構築作業もあれば、アニメーションを実装することもありますし、ときには簡単なエフェクトを作ったり、必要に応じて3Dモデルを用いることもあります。他には、お知らせ用バナーやロゴデザインを作ったりですね。あえて業務範囲はここまで、ということは無いと思います。

プロジェクトによっては、UIデザイナーが先行してワイヤー(※画面遷移の設計図)を引くこともあります。プランナーが仕様書を作る前に、その企画でやろうとしていることをUIデザイナーが咀嚼して考え、まずワイヤーベースで絵にする。そして、それを叩き台にして企画を進めていくこともあります。


藤野 最初にプランナーが画面の指示書を作ることもありますが、実際にそのまま形にしてみると、「ちょっと情報が多すぎる」とか、「必要な情報はあるけど楽しくはない」ということが、時々あります。そこで"必要な情報を取得できるだけでなく、ゲームとして楽しく遊べる画面にする"ことが求められるのですが、ここをUIデザイナーが担うわけですね。いわば、実質的に画面仕様を決めるプランナーとしての役割と言えます。
UIデザイナーがプランナーの仕事の一部を兼ねているというのは、一般的なアプリのUIの現場ではよくあることですが、ゲーム業界では珍しいのかもしれませんね。


田島 実際、"UIプランナー"と呼んでいる会社もあるみたいですね。


藤野 そうですね。そういった役割を担うからこそ、UIデザイナーは担当部分の仕様を点で把握するだけでなく、ゲーム全体の構造や、それを通して与えたい体験をしっかりと理解、咀嚼することが大事ですね

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コロプラのUIデザイナーの組織体制を教えてください。

藤野 部署としては、UIデザイナーのグループとアドデザイングループという2種類のグループで構成されています。アドデザイングループは、プロモーション関連のグラフィックやWEBデザイン・構築の他、コーポレートサイトやIR資料など、ゲーム開発とは異なる領域のデザインを全般的に担当しています。
アドデザイングループはその性質上、各所からの依頼を受けて業務に当たりますが、UIデザイナーの組織管理は横断ではあるものの、各開発・運営プロジェクトにメンバーが配属される形になります。

横断的な組織体制をとっているメリットはどんなところにありますか?

田島 横断的な組織の場合、各プロジェクトのリーダーが連携し、情報を共有することができるので、他のプロジェクトで得られた知見を自分の現場で活かすといった動きができることが良いところですね
縦割りの組織の場合、どうしてもプロジェクト内で完結して情報が共有されにくいこともあるので。
また、若手が学ぶことができる環境作り、各プロジェクトの成果物や進捗の共有を組織全体でできることは、大きなメリットだと思います。


藤野 それからUIデザイナーのグループでは、定期的に勉強会と共有会を行っています。
勉強会は若手が中心となり、それぞれが普段キャッチアップしているものを共有することで、各自の業務に活かすことができる学びの場となっています。技術の共有だけでなく、他社アプリのレビュー会を開いたり、他職種とのコミュニケーションといったテーマで勉強会を開くこともあります。

共有会は各プロジェクトに配属されたメンバーが、有益な技術や現場で得た知見を共有する場です。新しい技術に限らず、知っておくと便利な技術を共有したり、"大変な業務をこうやって乗り越えた"という経験を共有したりします。各メンバーがそれぞれのプロジェクトで努力と工夫を重ねているので、それをみんなで共有することで刺激を受け、「自分もがんばろう!」というムードが生まれているように思います。


田島 実はどちらの会も立ち上げたのは自分なんです。時期は横断デザインスタジオになる前でしたが、もともと、組織体制が変わってもUIデザイナー同士で連携できる場を持っておきたいという狙いで立ち上げました。
プロジェクト単位ではなく、職種で連携することで技術や知見を共有し、風通しを良くしたいと考えていましたが、現在の組織体制でもその取り組みを継続しているので、そういった良さをを引き続き作れているかなと思います。

コロプラのUIデザイナーとして働くことで、どんなスキルが伸ばせますか?

藤野 勉強会と共有会もスキル研鑽に寄与していますが、やはり最も成長できるポイントは、プロジェクトの実務にあります。中でもプランナーと一緒に仕様を考えながら、UIデザイナーとしてデザインを形にする業務は、得られるものが大きいと思いますね。先ほど話したことの繰り返しになりますが、企画書や仕様書の段階では面白い画面になるのかわからないことがあります。そこでUIデザイナーが形にした際に、すごくワクワクするような絵ができると、メンバー全員が「これならイケる!」と確信が得られる瞬間があったりします
それがコロプラのUIデザイナーとして働く一番の醍醐味でもあり、難しさでもあると思っていますし、こういった経験を重ねて自分のものにできたら、大きな成長に繋がると思います。


田島 あとは、積極的に新しい技術を取り入れていく環境なので、いち早く新たなスキルを身に付けることができますね。最近ではUI制作にAIを活用できるのではないかと考え、トライアルで検証し始めています。 常に早めに動くことを意識し、実際に使ってみて良し悪しの判断を行うようにしています。

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藤野さんはもともとコンシューマーゲーム会社のモーションデザイナーだったのが、企画やUIデザインの業務も手掛けるようになり、田島さんは前職では広告業界のグラフィックデザイナーだったそうですが、コロプラのUIデザイナーは、どんなバックグラウンドを持った人が活躍していますか?

藤野 コロプラでは広告業界出身の人が多く活躍していますよね。


田島 そうですね。私も広告業界出身ですが、個人的に広告などのグラフィックデザインとスマホゲームのUIデザインは相性が良いように感じます。
スマホでは画面を都度触って、操作するため、レイアウトで何ができるか分かるように情報を整理し、アニメなども使いながら直感的にデザインする必要があります。
これはグラフィックデザインでいうレイアウトや情報整理の部分と近いものがあると思います。
一方コンシューマーゲームではコントローラーがあり、"どこを触るか"よりも"動かした時のリアクションや演出"の重要度が高いと思います。
媒体が違うので当然ですが、スマホゲームとコンシューマーゲームでUIの特性が違う部分はあると思います。


藤野 確かに、ジャンルやゲームタイトルによる差はありますが、多くのコンシューマーゲームのUIはコントローラーで操作するのが一般的で且つ、大画面で表示できる3D部分を使ってゲームプレイに必要な情報をフィードバックできるのが強みというか、特徴ですよね。一方、スマホゲームのUIは小さな画面で最適な没入感を与えながらも、ゲームプレイに必要な情報や操作系UIが分かりやすくまとまっている必要があります。そういった要求を叶えなければならない部分は、広告業界出身のデザイナーが経験を活かしやすいポイントだと思います。


田島 もちろん、コンシューマーゲーム出身のUIデザイナーだったり、映像業界出身の人も活躍しています。また自分もそうでしたが、デザイン業務経験者であれば、入社後にUIデザインを覚えていくというのでも問題ないです。


藤野 私の場合、最初はコンシューマーゲームのモーションデザイナーで、アートディレクターをやるようになってからUIデザインを学びました。それまでのデザイン業務と全く異なる思考や技術を求められたので大変でしたが、取り組んだ恩恵として、それまで担っていた3Dモデルやモーションに対する"UI視点での要求や役割"が理解できるようになりました。同じように元々全く違うデザイン業務の経験者でも、それまでの知見や技術を武器にUIデザイナーとして活躍されてる方もいますので、最終的には本人のやる気次第だと思います

スキル以外では、どんな素養や考え方が求められますか?

藤野 UIデザイナーとして活躍する人の素養としては、デザイン力の他に"提案力"という切り口もあります。
UIデザイナーの仕事では、何を目的として作っているかということを深く考え、自分の言葉で説明できるくらい咀嚼して作ることが大切です。ボタンの配置一つとっても、ユーザーさまに「どんな気持ちになって欲しいのか」「どんな行動をとってもらいたいのか」といったことを深く考えて作ると、「仕様書の通りではないけど、この配置の方が適切ではないか?」という風に提案ができたりします。


田島 冒頭で「客観性が大事」だと言いましたが、一方で、真逆のことを意識することも大切だと思っています。それは、"ワクワクするような楽しい画面を作る"ということです。
ただし、ワクワクする画面を作るために絵を盛れば盛るほど、機能的ではなくなり、アートに寄って行ってしまうことも多いんですよね。相反する思考のせめぎ合いなんですが、基本的にユーザーさまに楽しんでもらうことが目的なので、つまらない画面は作りたくない。機能的に作ることを意識しながらも、必ず最後に「この画面で面白いんだっけ?」と問うようにしていますね


藤野 その話を聞いて、すごく腑に落ちましたね。
デザインは問題を解決するプロセスでもあるわけですが、コロプラでUIデザインに携わるようになってから、"面白く解決できているか"ということを強く意識するようになったんです
UIはユーザーさまがわかりやすく理解できることや、ストレスなく操作できることが大事ですが、そこにプラスαでワクワクできる要素があると、理路整然とした一見文句ないデザインを超える瞬間があるんですよね。


田島 例えばゲーム内で"物のやりとり"をするとき、やりとりする物のリストを並べるだけでは単なるタスク処理になってしまいますが、キャラクターと直接やりとりをする演出にすると体験性が生まれますよね。
たとえ仕様書に指示がなかったとしても、「こうした方が面白い」というアイデアがあれば、UIデザイナーが仕様を作り変える提案をしてもいいわけです。そこに絵作りの強さがあると思いますね。

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現在、UIデザイナーを積極的に募集しているそうですが、どんな人と一緒に働きたいと思っていますか?

田島 人を楽しませたいという気持ちがあって、それを形にすることに執着できる人と一緒に働きたいですね。人に楽しんでもらえるものを作るには、熱量がないとできないものです。オタク要素や趣味などジャンルは問いませんが、好きなことへの熱量が高い人だといいですよね。


藤野 何かしら自分の強みがあって、それを活かしてゲーム作りに貢献したい!という人と一緒に働きたいですね。強み自体はそれぞれの形があっていいと思っています。例えばエンタメが大好きで、特に詳しい分野があるとか、ロジカルに整理して考えることがものすごく得意であるとか、さまざまだと思います。それがコロプラのモノづくりにハマるのであれば、その強みを歓迎したいです。

面接の際に必ず質問したり、確認していることはありますか?

田島 変わったところがないかこっそり確認するようにしていますね(笑)。


藤野 それは、ぶっ飛んでいるところが欲しいということですよね?


田島 そうなんです。やっぱり常に新しいものを作らなければいけない仕事なので、発想力が大事だと思っています。発想力がある人は、少し人とは違う角度で物事を見ていることが多いです。それがオタク要素だったり、変わった趣味があるなど、もの凄い人である必要はないけれど、何かしらに執着がある人だと、より期待できそうだなと思うところがあります。それで変わったポイントがないか、ちょっと探ってみたくなるんですよね(笑)。


藤野 私の場合は、"クリエイターとしてやりたいことが明確になっているか"を確認するようにしていますね
ゲーム作りはすごく大変な仕事なので、表面的な欲求を叶えたいだけだと、さまざまな困難が降りかかってきた時に挫けてしまいがちです。
もちろん人それぞれにキャリアプランや待遇など叶えたいことがあると思いますが、その奥にクリエイターとしての目的意識や情熱があると良いなと。そうした核を持っている人はどんな局面になってもブレないので頼りになります。これはUIデザイナーに限らず、コロプラで活躍しているどの職種の人にも共通して言えることなので、面接の際にも見ているポイントです。

最後にコロプラのUIデザイナーを目指す人にメッセージをお願いします。

田島 UIデザイナーとして最低限できなければいけないことはありますが、コロプラではクリエーションにおける業務範囲に壁を作っていないので、やりたいことがある人はどんどんチャレンジして欲しいですね。とにかく何かを生み出したいという熱量の高いクリエイターを歓迎します!


藤野 デザイナーとしてやりたいことや、クリエイターとしての情熱がある方、強みを活かしてゲーム作りをしたい方大歓迎です。
ゲーム業界出身かどうかは問いません。コロプラで自分の経験を活かしてチャレンジしてみたいという方のご応募、お待ちしています!

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  4. UIデザイナー組織の在り方 部長×マネージャー対談 「デザインの力で面白く解決!」