10周年を迎えた『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』クリエイター座談会!~長期アプリ運用を行うチームのムードとマインド~ 10周年を迎えた『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』クリエイター座談会!~長期アプリ運用を行うチームのムードとマインド~
WORK

10周年を迎えた『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』クリエイター座談会!
~長期アプリ運用を行うチームのムードとマインド~

エンターテインメント本部 B1スタジオ 第1グループ

ディレクターK

2018年に新卒としてコロプラに入社。
『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』のプランナーを経て、現在はディレクターを担当。

エンターテインメント本部 B1スタジオ 第1グループ

プランナーH

2019年に新卒としてコロプラに入社。
『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』チームにアサインされ、現在はイベントプランナーとして企画立案に加え、ボイス収録会社やコミカライズ作家等、外部とのやり取りを行う窓口業務も行っている。

エンターテインメント本部 B1スタジオ 第1グループ

シナリオK

2018年よりフリーランスとして活動しながら外部スタッフとして『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』に関わる。
2020年にコロプラに入社し、シナリオディレクターを務める。

エンターテインメント本部 B1スタジオ 第1グループ

アートK

前職ではアートディレクション、キャラクター監修を経験し、2019年にコロプラに入社。
アートディレクターとして『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』に登場する2Dキャラクターのデザインやイラストの制作・監修を担当。

2013年3月にAndroid版、4月にiOS版の提供を開始して以降、現在まで多くのユーザーさまに愛され続ける『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』(以下、『黒ウィズ』)。2023年には10周年を迎え、新たな盛り上がりを見せています。

今回は、そんな『黒ウィズ』の運用チーム4名による座談会を実施。各セクションの方にイベントの企画立案から実装までの流れを紹介いただきながら、長期運用タイトルならではのチーム内の文化や考え方、または技術的な挑戦についてお話いただきました。

世界観を守りながらも、常に新しいことに挑戦していく。チーム全体の前向きな意志が伝わる、見どころ満載な内容となっています!

INDEX
【1】ゲーム内イベントを実装するまでの流れ
【2】既存イベントを実装するまで
【3】『黒ウィズ』チームならでは!と思うチームの魅力
【4】11周年とこれからに向けての目標

まず、ゲーム内イベントを実装するまでの流れを教えてください。

ディレクターK RPGである『黒ウィズ』は、さまざまな世界観が交錯して運用されています。月2回行っているイベントは大きく分けて、新しい世界観を作るパターンと、既存の物語の続編を作る2パターンあって、前者を例に挙げると、2022年3月に行った「Diablo Emblem(ディアブロエンブレム)」が、約1年半ぶりの完全新作イベントとなっています。


シナリオK このイベントは9周年記念だったこともあり、企画の進め方が独特でした。「なにか新しいことをする」を前提に、まず前後編の連続イベントで企画がスタート。その後、主人公を今までの『黒ウィズ』にいない、"ちょい悪の凄く格好良い男"にしよう。じゃあ、そのキャラを連続イベントで"最高に格好良く魅せるにはどうすればいいのか"という、流れで進んでいきました。


ディレクターK たしか、当時会議に参加していたデザイナーが、「医者モノ」をやりたいと言ったことを覚えています。一般的には医者モノとなると、怪我や病気のした患者を治療するお話になりますが、「黒ウィズ」はRPGとして敵を登場させないといけないため、普通の医者モノでは成立しません。さまざまな案が出ましたが、とりあえず医者モノでやってみるとかという感じで企画が進んでいきました。


アートK ディレクターKさんが「格好良い(キャラクターということ)なら、絶対"悪魔"だ」と言い始めたのを、よく覚えています。「悪魔と医者、そのどちらも見せるならイベント2つ必要だよね」という感じで。


ディレクターK そうでしたね。ファンタジーを下敷きにした医者モノであるならば、敵は病魔だろう。だとすると、その病魔を退治するのが正義のヒーローだと普通だから、格好良く魅せる意味でも悪魔がいいかなと。このようなロジックで展開していきました。それらのベースにあったのは、今までの『黒ウィズ』にない世界観やキャラクターを、どうやってユーザーさまに届けていくか、という部分です。

そのようなアイデアはどのように出されるのでしょうか?

シナリオK 私は"夢を広げる"と勝手に名付けていますが、最初は関係者一同で、「やってみたい」「やったことないと考えるもの」をどんどん出していくんです。すると無数のアイデアが自然とシナジーのあるもの同士でつながっていく。それだったらこの設定がいいかも、こういうキャラが作れるよね、と。


ディレクターK そもそも『黒ウィズ』チームはトップダウンな組織ではないのもポイントです。ディレクターから「こういうイベントを作れ!」と指示するのではなく、お互いどんな表現をしたいのか、どんな魅力を作りたいのかなどを持ち寄ってキャッチボール、ともすれば殴り合いながら企画を作っていきます(笑)。デザイナーは「このキャラクターを描いてきました!」、ライターは「こんな設定を考えてみました!」という風に、ちょっとずつ組み上げていきます。


シナリオK 「Diablo Emblem」の場合、先に医者モノとして描く「Diablo Clinic(ディアブロクリニック)」が企画として固まりました。その後、対となる「Emblem」の形が決まり、結果的に前編となるダークファンタジーが「Emblem」、後編の医者モノが「Clinic」と決まったんです。ここから恐ろしい話なんですが、このイベントは実質2イベント分のキャラクターデザインとシナリオが必要なんですけど、作成期間は1イベント分しかありませんでした。そのため、かなり厳しいスケジュールでしたが、9年間も遊んでいただいているユーザーさまの度肝を抜くには、これをやらなきゃダメだよね、と。なにより無茶だけど、なんだか面白そうだからと、皆で覚悟を決めて進めました。


アートK 面白そうと思うと、覚悟が決まる感じですよね。その後はとにかく数を投げて形を作っていきました。


シナリオK 大切なのは、どれだけ引き出しを持っているか。あとダメだった時にどれだけ潔く捨てられるか。


アートK そうですね。こだわりはするけれど、ダメなときに捨てるのも早くなきゃいけない。そのこだわりは別の機会で活かせばいいんです。

では、既存ストーリーのイベント制作とは、勝手が違いますか?

ディレクターK 既存のものは元からある引き出しに、まったく異なるものを掛け算していく形です。新規の場合は、とにかく沢山案を出していくような感じですね。

キャラクター案が固まったときの、皆さんの感情や反応は?

シナリオK イベントのメインキャラであるダンタリオンは紆余曲折があった分、最終的に固まったときは「目指してたのはこれだ」という思いでした。渋さと格好良さのバランスが絶妙です。ちなみに最初はもっと歳を感じさせるイメージでしたよね。

20231227_no98_01.png

ダンタリオン初期デザインラフ画

20231227_no98_02.png

ダンタリオン完成イラスト

アートK そうですね。もう少しくたびれて、ダークな感じでした。そこからスタイリッシュになったり、露骨に髪をあげて顔を見せようとなったり。


シナリオK シャロームとフェネクスはアートKさんが明確なイメージをお持ちだったので、すんなり固まりましたよね。

20231227_no98_03.png

シャローム初期デザインラフ画

20231227_no98_04.png

フェネクス初期デザインラフ画

アートK フェネクスに関してはラフ案が1案だけで通りましたからね。こちらとしても、これしかないという感じでした。


シナリオK シナリオに関しては、3人のイラストが揃った時に基盤となる世界観が完成しました。私個人の制作においての流れかもしれませんが、完成したキャラクターデザインが並んだときに、自動的に頭の中でそれぞれの人間関係が組み上がるんです。それを起点にストーリーを広げていきます。

フリーランスで小説を書いていた時は、自分ひとりでキャラもストーリーも完成させて、その後にイラストレーターさんがイラストを描いてくださる形でした。ですがこのチームに入ってからは、全員でアイデアを出し合うことで、自然とキャラクターや世界が生まれていくという体験ができています。そこが『黒ウィズ』チーム、ゲーム制作のすごく好きなところなんです。

イベントを通してユーザーさまに伝えようとしたことは?

ディレクターK 目的は、やはり約1年半ぶりの新作だったので、「未来を見せたい」という目的がありました。2021年にメインストーリーが完結した「『黒ウィズ』グランドフィナーレ」から新作をお届けできていなかったので、ユーザーさまも何か新しいものを待ち焦がれているタイミングだったと思うんですね。

そこで9周年を起点に新作イベントを配信!しかも今までやったことのない過去と未来の話という二部制で行うことで、「『黒ウィズ』はまだまだやれるぞ!」とユーザーさまに伝えることを前提に作りました。


シナリオK 今までの『黒ウィズ』のイベントと比べると、最初から壮大な計画でしたね。まだまだ続きをやっていきますよ、というメッセージも含まれていましたから。ちゃんと1回1回の面白さを確保しつつ、続きが気になるような作りにしなければいけないという部分が、他のイベントとの違いですね。

ユーザーさまからの反応はいかがでしたか。

シナリオK 「Diablo Emblem」が終わったあと、「Diablo Clinic」の予告が流れたときの反応はかなり印象的でしたね。


ディレクターK 世界観がガラッと変わった瞬間の反応は、やはり結構大きかったですね。「そんなことするの!?」と(笑)。


アートK あと「Emblem」と「Clinic」で、同じデザイン性を持った性別の異なるキャラクターが登場するんですが、関係性は明示していません。それもあってか、「男の子だったのに突然に女の子になった!?」と驚く方もいれば、「いや、これは別の子でなにかの伏線なのでは?」とギミックとして考察する方もいらっしゃいました。あと、男の子のことが好きすぎて喪失感に泣いているユーザーさまも......。


シナリオK 我々も「きっとユーザーさまはこう感じるだろう」と予想はしますが、実際にイベントが始まるとそんなものは悠々と超えていきます。このイベントも、予想外の反応や嬉しい驚きがたくさんあってとても想い出深いものになりました。

既存イベントの場合はどのような流れで作られていますか?

ディレクターK 基本的には、「SOUL BANKER」「ホワイトナイトテイル」「神都ピカレスク」など、過去実施したイベントの続編を出す場合は、僕の方で決めています。直前イベントがシリアスな話なので今回はコメディ調に、男性モノのパッケージが多いから女性モノに、など大まかなターゲットや雰囲気を見つつ、何にするかを決めています。

ただ、中身に関しては本当に大枠くらいしか固めておらず、あとはプランナーHさんなど、イベントプランナーたちに「企画してください」とお願いしています。そこから、どういうビジュアルで新しい価値・魅力を作るか、キャラクターの布石を広げていくかなどを、まるっとイベントプランナーに考えてもらいます。これが『黒ウィズ』チームの続編イベントを作る際の動きになります。


プランナーH 実際に担当したものでいうと、2023年4月に実施した「聖なる空のエステレラ5 星が見守る街の物語」がありました。このイベントでは、クレティアという『黒ウィズ』でも屈指の人気キャラクターがメインとなり、幻想的な世界観で聖女や女神といった可愛い女の子たちが出てくるという"ゆるふわ"なお話が展開されます。そういった大枠がありつつ、実際どうしていくかを僕の方で考えていきました。

そこで思いついたのが、新たなクレティアの姿や生活です。『元・お星様』であるクレティアは、これまで主に神々しい姿で描かれていました。ちょうど前回の「聖なる空のエステレラ4」では、クレティアが身も心も人間になった形で終わっていたこともあり、今回はクレティアをはじめとした聖女や女神たちが一人の女の子として人間味のある生活するストーリー、イラストを描いていきたいと思いました。そして"手が届くエステレラ"をコンセプトに企画を持っていたら通ったという感じですね。


シナリオK エステレラ世界の人々の生活というのは、今まで描いていそうであまり描いていなかったし、癒やされそうなので、ユーザーさまも見たいのではないかと思いました。


アートK 直前に実施したイベントの展開がシリアスだったので、自分たちにも優しさが欲しかった(笑)。


シナリオK プランナーHさんの企画を見て、クレティアたちの日常生活を描くことが分かりました。そのあと、プランナーHさんやシナリオを執筆するライターなど私も含めた皆で具体的な魅力を考えていきましたね。


プランナーH 元々は聖女や女神が活躍し、星の力で願いが叶うという幻想的なお話ですが、今回は人々の生活にみんなが寄り添うという内容にしました。下界研修という名目で、困っている人々のお手伝い、例えば子育てが大変なお母さんなどを手伝うのですが、中々うまくいかない。そこでクレティアたちがどう行動するかという部分にストーリーの焦点を当てることにしたんです。

その根底にはユーザーさまに共感していただきたいという思いがありました。実際、イベント実施後は、ユーザーさまからの反応が良く、子育てを経験された方からは「うちの子どもが小さかった頃に、このキャラと同じこと思いました」というお声もいただきました。ほかにも実生活に照らし合わせたご意見をくださる方が多かったので、元々のコンセプトであった"手が届くエステレラ"に上手くハマったかなと思っています。


シナリオK 既存イベントでは、同じことばかりをやっているとマンネリ化してしまいます。大切なのは、これまでの世界観や雰囲気、キャラクターを守りながらも、その中で新しいことに挑戦しなければいけません。今回の「聖なる空のエステレラ5」では、日常にスポットを当てることでそれを実現しました。

ただ、『黒ウィズ』のイベントシナリオはテレビアニメの一話、連載漫画の一話などよりもずっと長いです。そのため映画のような物語性が必要になります。このイベントも、企画初期の段階ではただ日常を描く予定だったのですが、それだけでは『黒ウィズ』のシナリオにならないと思い、私の方から色々と提案させていただいて、現在の形になりました。


デザイン面ではいかがでしょうか?

アートK クレティアは、すでに10回以上ガチャに登場していて、『黒ウィズ』のなかでも露出の多いキャラクターです。いろんな衣装やポーズで登場しているので、新しい魅力の部分でちょっと悩んでいました。ですが、「白猫×黒猫×東急ハンズグッズキャラバン」というグッズが以前販売されていたんですね。そこではおでかけをイメージした服を着せていたのですが、今までのクレティアとは違った魅力が生まれ、評判がとても良かったんです。

イベントの担当デザイナーにグッズ衣装が生まれた経緯をお伝えしたところ、星をモチーフにした普段着という新しいデザインを出してくださいました。結果的にキャラらしさを保ちながら、新鮮さのあるビジュアルを出すことができました。
少し話がズレますが、近年はこういった経験も踏まえて、マーケティングの方と企画を動かす機会が増えたり、コラボカフェなど多くのリアルイベントで上手く連携して動けるようになってきましたね。

20231227_no98_05.png

クレティア完成イラスト

『黒ウィズ』チームならでは!と思うチームの魅力を教えてください。

ディレクターK 新作、続編、どちらのイベントも「新しい価値を作る」という本質は同じです。新しい価値を作るために、ストーリーや世界観、そこに紐づく音楽、背景、キャラクターなど、すべて1から作るのが、うちのイベント作りの特徴なんです。

僕はよく、『黒ウィズ』を"RPGのアソートボックス"と呼んでいます。ファンタジーはもちろん、SFもあるし、軍記、ミステリーなどもある。
そんないろいろなRPGの要素が詰め合わさっているなかで、月2本イベントを出していかなければいけません。そのため、かなりハイスピードでインプットとアウトプットを繰り返しています。

長寿タイトルだからこそ、突飛な開発に挑戦できる環境がありそうですね。

ディレクターK そうですね。10年も運営しているタイトルなので、どうしても予定調和が生まれてくる。イベントに関しても、ある程度ユーザーさまに予想されてしまう。マンネリを防ぐ意味でも、どうしても変化球を投げたり、味変をしなきゃいけないタイミングがあります。

だからこそ「今回は、今までにない発想でイベントを作ろう!」という意識になるため、突飛な開発にも挑戦できます。最近だと「クイズラッシュ」というイベントをプランナーHさんに開発進行をしてもらいました。このイベントでは、放置することでリソースが溜まっていく、いわゆる「放置ゲー」の要素を加えてみました。クイズRPGとは全然関係のないジャンルを組み入れて、それに合ったクイズにするという、かなり挑戦的な企画でしたね。


プランナーH 『黒ウィズ』はクイズRPGなので、クイズだけではなく、手持ちのカードを使ったデッキ構築やスキル操作などが肝になっています。その面白さとは別に、純粋にクイズを楽しめる企画が欲しいねとディレクターKさんと話をしまして、結果放置ゲームにすることが決まりました。ただ、決まったのはいいんですど、いざスタートするとシステム的に「放置ゲーム」をどうアジャストするべきか悩みました。10年運用していて初めてのジャンルだったので、僕自身もかなり悩みながら作ったところもあります。

20231227_no98_06.png

新システムにチャレンジした結果、得られた経験は?

プランナーH 放置ゲームの設計自体が初チャレンジだったので、良い経験になりました。例えば放置時間に対する経験値の獲得量や敵の強さの上がり幅など、どういう数値で組めばいいか完全に手探りでした。かなり苦労はしましたが、他のプランナーやデザイナー、エンジニアの方たちと協力し、試算できるツールを作ったり、実際に遊ぶ方のプレイスタイルを想定していろいろと試すことができたのは大きかったですね。

なにより、リリース後に多くのユーザーさまから「今までになくて、ゲームを黙々と集中できて楽しい!」というご意見をいただくことができました。


ディレクターK ゲームクリエイター冥利にはつきますよね。一般的には新規開発ってすぐに世に出せないんですよ。作ってもボツになることが多いなか、運用タイトルの場合は常に新しいものをユーザーさまに送り届けなければいけないので、ちゃんと形になるんですよね。そしてユーザーさまからのフィードバックも得られるので、プランナーとしてはいい経験が積めると思います。

やりたいことがある、それをアピールできる、積極性がある方に向いているチームですね。

アートK そうですね、「これが面白い!」と思う自分や世間の価値観、ユーザーさまの好みに対してアンテナをはってインプットし、さらにそれらを自分なりに調理して「これがいいと思います!」というモノをアウトプットし続けなければいけません。

それをハイスピードで繰り返すため、やりたいことがある方、積極性がある方に向いている現場です。
また、上下分け隔てなく「ここがおかしい」「無駄じゃないか」と思ったら、素直に言える環境でもあります。そうなった理由を教えてもらうことも、指摘を受けて直してもらうこともあります。


シナリオK 面白いのが、うちは他セクションに対して発言しても全然OKなんですよね。ライターがデザインや企画に対して意見するのもアリです。当然シナリオもさまざまなセクションから意見がきますし、それに対して応えています。


ディレクターK 「何を作りましょうか」と口を開けて待ってる方よりも、自分から「これ作りたいです!」という方が向いていると思います。そして、それは必ず自身の成長につながるはずです。

シナリオライター面では、ライターさん自身の世界観に対する裁量が大きい感じました。

シナリオK ゲームのシナリオって関わる人が多くなればなるほど、トップダウンになりがちだと思います。しかし、『黒ウィズ』の場合は主軸となるRPGに何十種類もの世界があり、さすがに私やディレクターKさんでもそのすべてを把握しきれません。もちろん表に出ている情報は理解していますが、キャラクターが内心ではどういう想いで行動し、展開の描かれていない裏ではどういうことが起きていたかなど、深くにあるものを1人では背負いきれないんですよね。

だからこそ、シナリオを書くライター全員に「この世界観を背負ってください」、「このキャラクターをあなたに託します」と伝え、その上で一度書いていただきます。

それに対してライターチームも本気で作品やキャラクターと向き合い、フィードバックしていく。そうやって、キャラクターや世界観の過去、未来を背負ってほしいんですよ。そういう意味で、うちのライターチームは全員メインライターです。ただテキストを書くのではなく、シナリオに対する裁量が大きいので、作品に深く関わりたいという方にはとても向いているチームですね。

11周年に向けて、これからの目標を教えてください。

プランナーH 2019年に入社してかれこれ5年間、さまざまな分野を担当させていただきました。自分がゲーム会社に入った時に考えていた仕事内容とは異なり、漫画編集や、最近だとコラボカフェの監修、メニュー立案など、より幅広い内容を経験しています。現在は、ディレクターKさんのように多角的に物事を見るという視点が、ゲーム運営において大事なんだなと痛感しています。自分はまだまだできていない部分が多いので、より深くインプット、アウトプットしていきたいですね。そして11周年という長期タイトルですが、まだまだ見せられるもの、描けるものがあると思っているので、それらをより魅力的に提供できるように、企画を頑張っていきたいです。


シナリオK 10年を超えると、それはもうひとつの文化なんですよね。10年以上も遊んでいる方にとっては人生の一部であり、ただのコンテンツではないんですよ。我々はそのことを胸に刻んで、ユーザーさまの期待に応え、絶対に裏切ってはいけません。かといって保守的な物ばかり作っていると、それはそれでユーザーさまへの裏切りになるのではないかな、と。一つの作品に手を伸ばす時って、そこに新しいなにかを感じたからではないでしょうか?『黒ウィズ』を始めた時のユーザーさまもそうだと思います。だから期待に答えながらも、いい意味で予想を裏切って新しいものを提供し続けていきたいと思っています。まだ内容は言えませんが、11周年も驚くような仕掛けを用意していますので、ぜひ期待していただきたいです。


アートK 私からはデザイナーとしての目標を。これまでも精霊ひとりひとりの人生であったり、10年以上遊んでくださっているユーザーさまひとりひとりの人生に寄り添いうるビジュアルを意識して手掛けてきました。ただ、10年前のイラストスタイルを守って出し続けても、安心感はある半面古臭くなる部分もあります。

コロコロと変わるイラストのトレンドやハードのスペックに対して、『黒ウィズ』らしさを守りながら、ユーザーさまにその精霊の新しい一面として受け入れてもらう絵をつくることは、大きな課題だと感じています。11周年といっても通過点でしかないので、これからも良いものを見せたいという変わらない気持ちを持って、走り続けます。


ディレクターK 昨今のゲーム市場は、新しい物が出てもすぐにサービス終了するという相当なレッドオーシャンです。そんななかで11年も続くタイトルは稀有な存在であり、すぐ断ち消えない地盤の強さがあります。そしてRPGを多面的に展開しているからこそ、復帰したら知らない世界が沢山用意されていて、たっぷりと遊ぶことができます。そんな復帰しがいのあるゲームにしていきたいですね。

今後は複雑化してきたゲームバランスなどを上手く調整するためのアップデートをすることがひとつ目標です。また、僕はディレクターとしての指針のひとつに「予定調和を許さない」を掲げています。これまで皆さんが言っていたことのように、常に新しいことにチャレンジしていきたいんです。

11周年は、10周年以上に熱く展開していきたいと思っています。斬新なものも沢山用意しています。そして、この記事を見てコロプラに興味を持っている方へのメッセージとしては、自由かつエネルギッシュに開発に携われる環境が整っているので、やりたいことを実現したい!という強い希望がある方は向いているかなと思います。必ず自身の成長につながるので、ぜひ門扉を叩いてみてください!

ありがとうございました!

※画像は開発中のイメージを含みます。

仕事を知るTOP

RANKING

Entertainment in Real Life

エンターテインメントで
日常をより楽しく、より素晴らしく

フィロソフィー

SHARE

エントリーENTRY

MENU