記憶に残り続ける“音”を生み出すことが私の目標 記憶に残り続ける“音”を生み出すことが私の目標
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記憶に残り続ける“音”を生み出すことが私の目標

サウンドクリエイター

S.K.

入社のきっかけ

音楽大学付属の高校を卒業後、音楽大学に進学しました。学生時代はピアノを専攻していたのですが、高校生の頃から独学で作曲に取り組んでいたこともあり、将来はピアノ関係の仕事ではなく、作曲の仕事に就きたいと考えていました。
ただ、作曲を仕事にしている人の多くはフリーランスで、正社員として作曲を仕事にするとなると業種も限られてしまうため、大学の採用実績に多かったゲーム会社に就職希望先を絞り、就職活動を行っていました。

私は『白猫プロジェクト』が1周年を迎えたときからプレイしていたこともあり、真っ先に「ゲーム会社と言えばコロプラ」というイメージが浮かび、数あるゲーム会社の中でもコロプラに入社したいと思っていました。

当時は半分チャレンジのような気持ちで採用試験を受けたのですが、内定をもらったときは、奇跡が起きたような心境でした。さらに、面接時に私が高校二年生の頃から『白猫プロジェクト』で遊んでいたことを話したのがきっかけで、『白猫プロジェクト』への配属が決まったのです。本当に運が良かったと思います。

現在の業務内容

中途採用の場合だと、コンポーザーとして作曲を専門とする人もいますが、コロプラの新卒は幅広く業務を行います。私の場合、「作曲・効果音制作・サウンドディレクション・実装」の他、『白猫プロジェクト』のサウンド制作の進行管理も担当しています。

サウンド制作では、プランナーやライター、スクリプターから「こういうシーンで使いたい」というイメージを聞いたうえで、そのイメージに合わせて楽曲の方向性や使用する楽器を提案し、BGMや効果音を制作していきます。
『白猫プロジェクト』の楽曲制作には、"ユーザーさまが口ずさめるような印象的なメロディーにする"という伝統があります。そのため、一度聴くだけで覚えられるようなメロディー作りを心がけています。また、ゲームごとにそれぞれの世界感やそれに合った音があるように、白猫にも白猫らしい音色やメロディーがあり、「ゲームをプレイする時に自然と元気が出てくるような曲」が求められます。メンバーから「白猫らしい曲を作るのが上手いね」と言われることがあるのですが、それは高校時代から『白猫プロジェクト』をプレイしてきたおかげだと思っています(笑)。

やりがいを感じていること

『白猫プロジェクト』の9周年ファンミーティングでは、ユーザーさまから「生放送で聴きたいイベントBGM」を募集し、上位に選ばれたイベントの中から選曲された8曲をメドレーで演奏しました。ファンミーティング当日は会場に集まってくださった150人のユーザーさまの前で演奏することができ、また配信を見ている多くのユーザーさまに聴いていただくことができました。当日演奏した楽曲の中には過去行われたイベントで自分が作曲した楽曲や、先輩社員と共に試行錯誤しながら作曲した9周年イベントの主題歌などもあったのですが、演奏中に当時の様々な思い出が蘇り、とても感慨深い気持ちになりました。自分が制作に携わった曲を『白猫プロジェクト』が好きで、いつも遊んでくださっているユーザーさまの目の前で演奏するなんて、滅多にもらえない機会です。私が演奏するすぐ傍でペンライトを振って演奏を楽しんでくださるユーザーさまの熱気を間近で感じることもでき、とても嬉しく感じました。

BGM制作の仕事では納得できる曲が作れず、一通り制作した楽曲を全部作り直したことも幾度かあります。そうやってこだわって作った楽曲がユーザーさまに支持され、ライブ演奏で届けることができ、これまでの苦労が報われたと思えた瞬間でした

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これまでのキャリアパスについて

私は学生時代から作曲に取り組んでいましたが、効果音制作は全くの未経験でした。入社間もない頃、警告の意味合いを持つ爆発音を作ることになり、爆発音の素材を使って音作りをしてみたのですが、上長から「これは線香花火のような音だから違う」と指摘されました。当時は"音を聴き分けられる耳"を持っていなかったので、何がどう違うのか、いまひとつ理解できませんでした。
サウンド制作に求められる素養として、「音を組み立てる技術」と「音の引き出しを豊富に持っていること」がありますが、当時の私は両方の素養においてまだ未熟だったと思います。そのため映像作品を通して、音をインプットする際には意識的に視野を広げ、音の時代背景や状況、空間などにも興味を持つことで音を聴き分けられる耳を鍛えることやアウトプットの幅を広げることができたと思っています
そうした経験を積むことで技術も向上し、ようやく求められている音を作れるようになってきました。諦めなかったからこそ、自分なりに工夫しながら成長できたと思っています。

今後やりたいこと

人の記憶に残るような音を作ることが目標です。それはメロディーだけでなく、効果音においてもユーザーさまの記憶に残り続ける音を作りたいです

近い将来やってみたいことは、新規プロジェクトの立ち上げからサウンドクリエイターとして関わることです。新規プロジェクトでは、ゼロからサウンドの機能面などを提案し、実装面でもより良いゲームサウンドを考えることができます。実際、新規プロジェクトも兼務していたことがありましたが、ゲーム内での音の鳴らし方や音色の作り方などまだまだ勉強することが多くあるように感じました。既存タイトルでも新規タイトルでも、そしてどんなゲームのサウンド制作においても通用するようになってこそ、サウンドクリエイターとして一人前になれると思っています。

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自分をポジティブにしてくれること

学生時代の同級生たちとスタジオを借りて、楽器の演奏を楽しんでいます。歌に加えて、クラリネットやトロンボーンなど様々な楽器を使って演奏するのですが、音の重ね方やその楽器の得意な奏法などを知ることができるのでサウンド制作の仕事にも活かされています。それぞれの楽器に演奏しやすい音域や弾きにくいフレーズがあったり、特殊な演奏の仕方をすることなどありますが、楽器のリアルさを出すために積極的に曲に取り入れたりしています。

それから、私はアニメや映画を観るのが大好きなので、プライベートでは動画配信サービスや映画館に行って多くの作品を観ています。サウンド制作の仕事をしていると、効果音に使われている素材が分かるようになったり、「このシーンではこういう効果音を入れるのか」と勉強になったり、エンタメを楽しむこと自体が自分の仕事に活きています。
ちなみに先輩社員は、ホラー映画で血が飛び散るときの効果音の素材がどういったものか分かってしまったことで、ホラー映画が怖くなくなってしまったそうです(笑)。

入社するまでにしたこと

入社前にやっておいて良かったと思うことが二つあります。
まず一つ目は、アニメや映画などの作品に沢山触れたことです。映像作品を見ることによって頭の中に音のアイデアの引き出しが増え、入社後の制作業務に活かせたと感じています。例えば鍵を開ける音では、「ガチャッ」といった物理的に鳴る音に加えて、鍵が開いて嬉しいというプレイヤーの感情を表現する音を重ねるなど、ゲーム音ならではの工夫をしたこともありました。頭の中に様々な音の引き出しがあると、より意図に合った音のアイデアが次々と湧いてきます。沢山のゲームで遊んだりエンタメに触れることで、音の引き出しを増やすといいと思いますね。

もう一つは、自分の思いのままに作曲をしたり、音を使って遊んでみることです。
知識があっても、作曲はうまくいきません。実際に試してみたり、アウトプットに対して他の人からフィードバックをもらうことで気づくことや学ぶことも多くあります
基本的に仕事では「こういったシーンで使いたい」というようなある程度決まったお題がある上での音作りをするものですし、尺や使用楽器に決まりがあったりと、どうしても制限が発生します。そうしたときに沢山の楽曲や音を作り出した経験そのものが、あらゆるお題に素早く対応できるスキルと挑戦することへの自信に繋がると思っています。

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これから入社する方へ

サウンド制作において、良いメロディーを思いつくことや音を組み立てる技術、音を聴き分ける耳を鍛えることなど、大事なポイントはいくつかありますが、それと同じくらい大切なことは"素直さ"と"コミュニケーション能力"だと思っています
例えば通常のBGM制作は基本一人で作業をしますが、周年の主題歌といった特に重要な楽曲の場合、複数のサウンドクリエイターで"コーライティング"(共同作曲)を行うことがあります。「良い曲をユーザーさまに届けたい」という強い想いを持ったメンバーが集まっているからこそ、素直に相手の意見を聞き、互いの意見を尊重し合ったり、コミュニケーションを積極的に取ることは良い作品を作る上でとても大切なことだと思います。

また社内には防音室があり、数も充実しています。防音室ではスピーカーで音を聴くことができて、ミックスの能力が格段に上がるため、クオリティの高いBGMや効果音を作成できる環境だと思います。サウンドクリエイターの永遠の課題である難聴の対策にもなり、個人的にとても嬉しい環境です。
このようにコロプラではモノづくりに対してしっかりと向き合う環境も用意してくれるので、クリエイターとしてより良いモノづくりに挑戦できる場が揃っていると思います。

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