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【取締役インタビュー】
ブロックチェーンで新たなゲーム開発へ
挑戦を可能にするコロプラの財務基盤づくり

  1. 原井 義昭

    大学在学中に公認会計士試験に合格。2011年に新卒で有限責任監査法人トーマツに入所し、ベンチャー・中堅企業の株式公開支援業務や上場企業の会計監査業務に従事。約4年ほど勤めた後、2015年にコロプラに中途入社。2018年12月より取締役に就任し、コーポレート本部、GameFI準備室を管掌。現在はブロックチェーンゲームを手掛ける子会社Brilliantcryptoの取締役も兼任。

ーはじめに

コロプラは2022年11月、子会社として株式会社Brilliantcryptoを設立しました。Brilliantcryptoは、ブロックチェーン技術を用い、Play to Earn領域で新しいゲームを開発する会社です。こうした新規事業の創出や新技術への積極投資を行えるのは、コロプラ本体に盤石な財務基盤があるからこそ。そこで今回、公認会計士資格を持ち、財務の面からコロプラのものづくりを支える取締役・原井義昭にインタビューを実施しました。コロプラの財務戦略や、原井が取締役を務める子会社の事業方針、今後の展望などについて、詳しく話を聞きました。

原井さんは、大学3年生のときに公認会計士試験に合格したと聞きました。

そうなんです。時代や景気に左右されず仕事ができる専門性を身につけたくて、ビジネスや経営にも興味があったことから、大学進学が決まると同時に公認会計士を目指すようになりました。

大学を卒業後は、有限責任監査法人トーマツに入所されています。なぜ、就職先としてトーマツを選んだのですか?

熱い想いを内に秘めた人が多く、担当企業のためにできることを深く考え、全力を注ぐ組織風土に魅力を感じたからです。さまざまな企業と出会い、そのビジネスや経営の一助となれる仕事に強く惹かれました。

トーマツでは、どのような仕事を担当されたのでしょうか。

IT業界を中心に、小売業や飲食業、投資ファンド、不動産業の中堅・新興企業における会計監査やコンサルティング業務に携わっていました。クライアントには上場を目指す企業も多かったため、社内体制の構築や事業戦略についてアドバイスを行うことも多かったです。各社のビジネスの全体像を知ることができ、日々おもしろさを感じながら仕事と向き合っていました。

そこからなぜ、コロプラに転職を?

監査法人からの転職を考えた大きなきっかけは、プライベートで家族が増えたことでした。改めて自分のキャリアを見つめ直し、第三者としてではなく自分事として事業や経営に携わりたいと思い、事業会社に転職しようと決意しました。

数ある選択肢の中でもコロプラを選んだのは、常に変化し続けるコロプラの環境に惹かれたからです。会社の規模も、オフィスの所在地も、注力するサービスや技術も、日々刻々と変わっていく様子に、この会社でならこの先も長く、楽しく働き続けることができると確信しました。また、それまでは間接的に企業のビジネスに携わる立場でしたから、to Cのビジネスでユーザーさまの反応を直接見ることができ、それをさらに事業に活かしていける点も経営やビジネスに関心のある自分にとって魅力的に映りました。そのため、コロプラを転職先に選んだのです。

2015年に入社してから、2018年に取締役に就任するまでの仕事内容を教えてください。

入社直後は、当時の取締役のもとで子会社の決算対応や経営会議の事務局などを担い、コロプラの全体像が見える仕事を多数手がけてきました。その中で徐々に管理職として経営目線をもち任される領域が増えた結果、取締役就任に至りました。

監査法人から転職して、カルチャーや仕事の進め方に前職とのギャップなどは感じましたか?

仕事の進め方に関しては、想像以上にスピードが速いなと感じました。Slackなどでコミュニケーションを重ね、次々と物事が決まり進捗していくというのは、前職にはなかったスピード感です。

また、自社の事業の成否は自分たちの取り組み次第であるという責任の重さも、改めて実感しました。実は入社直後から参加した「コンテンツ戦略会議」で、馬場をはじめとした経営層のメンバーがひざを突き合わせて真剣にコンテンツの未来を議論している姿に、ユーザーさまにおもしろいゲームを届けるためには、ときに喧々諤々と意見を交わしあいながらも、さまざまなことを考え抜くことが大切なのだと目の当たりにしました。コロプラの「ものづくり」への姿勢やマインドは入社前から理解していたつもりでしたが、コンテンツ戦略会議に出席して、改めてその姿勢のすばらしさに感銘を受けたのをよく覚えています。

取締役に就任されてから現在までの仕事についても、教えてください。

これまで、財務や経理・IRの領域を担当し、特に投資家の皆さまに対して会社の状況や考えをしっかりとお伝えするという部分に力を入れてきました。2019年末からは、人事領域も担当しました。会社のフィロソフィーを改めて明文化するプロジェクトに挑んだほか、2020年からは新型コロナウイルス感染症が蔓延したことで、その対策に追われました。在宅勤務の導入や感染症対策をしっかりと施したオフィスづくりなど、考えることが山積みの状況でした。2022年末まで人事管掌役員を担っていましたが、その間はほとんどコロナ対応をしていましたね。

現在は、これまでの「会社を守る仕事」から一変して、積極的な攻めに転じる領域で取締役としての責務を全うしています。新規事業を手がける複数の子会社でグループ全体のシナジーの創出とDX推進といった内容で社外取締役のような役割を果たしているほか、新しい技術や事業への積極的な投資における陣頭指揮なども担っています。

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新技術への投資などを積極的に行っているとのことですが、そもそもコロプラの財務戦略はどのようなものなのでしょうか。

私としては、企業の財務戦略は事業戦略と連動すると考えているため、基本的にはコロプラらしい財務戦略を描くように意識しています。それはつまり、「最新のテクノロジーと、独創的なアイデアで"新しい体験"を届ける」というコロプラのビジョンを体現した財務戦略です。安定を重視して守りに入ってばかりいるのではなく、積極的に大きな挑戦ができるよう、財務基盤をしっかりと整えることが使命だと思っています。そして、挑戦を続けながらも、一方ではコロプラを応援してくださる投資家の皆さまに安定的な還元をしていくことも大切な取り組みだと考えています。

盤石な財務基盤をつくりつつ、会社として新たな挑戦に投資をしていく。言葉にすると簡単ですが、実際はとても難しいことなのではないでしょうか。

おっしゃる通り、そう簡単な話ではありません。だからこそ、社内では日頃からさまざまな数字の可視化を行い、KPIをしっかりと管理しながら、ときにはゲームタイトルの終了といった厳しい事業判断を下すこともあります。ゲームはヒット予測が特に難しい業種のため、投資判断は非常に難しい。それでも、今手元にある数字をもとに未来をなるべく正確に見据えながら、次の一手を考えるということは欠かさずに行っていますね。

投資と財務基盤づくりのバランスは、どのように考えているのですか?

おかげさまでコロプラは、スマートフォンゲームの市場が大きく伸びた時期に、盤石な財務基盤を築くことができました。ですから、最低限必要な財務基盤の基準を定めて、そのラインを超える部分の資産を積極的に投資に回すようにしています。

今、スマホゲーム市場は成熟しています。そうした市場成熟期の企業経営においては、いかに新しい取り組みをスタートさせ、次の主軸事業となりうる種をまけるかが肝要です。積極的な攻めに転じることを重視しながら、財務の状況を日々検討しています。

投資家に情報発信を行う際、意識していることはありますか?

コロプラのユニークさを理解し、応援したいと思っていただけるようなIR情報の発信を意識しています。ゲーム事業に対するコロプラならではの考え方や進め方に共感し、応援していただき、私たちの成功を共に喜び合えるような関係を投資家の皆さまと結んでいきたい。そんな理想を描きながら、IRと向き合っています。

原井さんは、株式会社コロプラネクストや株式会社エイティング、株式会社MAGES.で取締役を務めていますよね。さらに現在、創業者の馬場が注力する株式会社Brilliantcryptoにも携わっていると聞きました。

そうなんです。以前から馬場が着目していたブロックチェーン技術を軸に、ゲームの世界を探検して宝石を発掘すると、それがNFTとなって自分のものになるという全く新しい「Play to Earn」のゲームを開発するBrilliantcryptoの取締役も務めています。この会社では、自社発行の仮想通貨「トークン」の取引所上場に向け、事業計画や目論見書の作成など必要な体制づくりを主に担っています。また、Brilliantcryptoで開発したゲームは、これまでのコロプラの戦略とは異なり、世界市場を当初からターゲットにしています。そのため、世界中から集めたユーザーさまのコミュニティ運営など、世界でのマーケティング活動にも取り組んでいます。

コロプラのグループ会社が、今、ブロックチェーンに参入する理由を教えてください。

実は、ブロックチェーン技術に着目し始めたのはここ最近の話ではなく、4年ほど前から本格参入の検討を開始していました。ただ、当時はまだブロックチェーンにまつわる法律や税制が整っておらず、一般的な認知度も低い上に、ゲームへの応用に挑む企業がほとんどない状況でした。そのため、時期尚早と判断してブロックチェーンへの積極投資は控えていたんです。

しかし、昨今は状況が変わりました。2021年末に他社からリリースされたブロックチェーンを活用したゲームは、世の中でしっかりと受け入れられています。また、ゲーム業界の中でもブロックチェーン技術への注目度が高まりました。そのため、コロプラとしても本格的に参入し、ゲーム開発に取り組むことに決めたのです。

コロプラとして、ブロックチェーンのどのような部分に可能性を感じているのですか。

まず、中央集権ではなく、分散型で強固なセキュリティのもとに個人間でさまざまな取引を行えるというブロックチェーン技術の根本的な概念に大きな可能性を感じました。また、コロプラはこれまで、日本一と言っても過言ではないほどVRに投資をしてきましたが、VRとの親和性の高さも感じました。ブロックチェーンとVR、AIを組み合わせることで、ゲームの世界でもう一人の自分を生きるような、人類が仮想現実でやってみたいと夢物語のように描いてきた世界を実現できると思っています。

Brilliantcryptoの今後の展望を教えてください。

現在開発中のゲームを完成させ、世界中で多くのプレイヤーが遊ぶゲームへと発展させていきたいです。BrilliantcryptoはNFTの宝石を採掘するというゲームですが、多くのプレイヤーがゲーム内で価値ある宝石を生み出し、それをメタバースの中で流通させ、ひとつの大きな経済圏を生み出すことができたらいいなと思っています。世界的に有名なハイブランドが、このゲーム内の宝石を使って、メタバース空間上でも宝石を販売するような世界観をいつかつくることができたら、きっと新しい生活体験を創出できるはずです。

原井さんの考えるコロプラの強みや魅力を教えてください。

次々と新しいものに挑戦していくからこその風通しのよさは、コロプラならではの魅力だと思います。私自身、これまでコロプラの中で求められる役割が次々と変わり、毎年のように新しい仕事に挑戦してきました。世の中の最先端の技術やトレンドを吸収しながら新しい経験を増やせるのが、コロプラの良いところです。そして、それが多くのユーザーさまに喜んでいただく取り組みと結びついている。好奇心旺盛で向上心の高い方にとっては、最高の職場環境だと思います。

逆に、課題や今後の伸びしろに感じている部分はありますか?

ものづくりへの姿勢やプロダクトへの想いが強い一方で、世の中への発信力については改善の余地があると考えています。今後はブランディングにも注力しながら、コロプラらしいものづくりをより多くの方に知って頂きたいです。

最後に、どのような方と一緒に働きたいかも含めて、読者へのメッセージをお願いいたします。

変化を楽しめる方とお会いできたら嬉しいなと思います。コロプラは、ユーザーさまに新しい体験を届けるべく常に挑戦し続けている会社です。だからこそ、変化のスピードが圧倒的に速い。そうした環境の中で、好奇心旺盛に新しい物事を学びながら、自分自身も挑戦や成長をし続けられる方は、コロプラでの仕事を楽しみながら思い描くキャリアを実現していただけると思います。皆様とお会いできる日を、楽しみにしております。

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