コロカ事業

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宮城県・きちみ製麺の白石温麺(うーめん)


 

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【うーめんの製法】

きちみ製麺では、現在ほとんどの工程を機械で行っていますが、人手も手間もかかる手延での製造も行っているため、そちらも一部折りまぜてまとめてみました。

 

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1.混合と複合

まず、小麦粉と塩水を混ぜ「麺粉」と呼ばれる状態を作り、それを捏ねて平べったく延ばして「麺帯」を成形します。そして、より密に塩水と小麦粉が水和するように、二枚の麺帯を一つに合わせていきます。この状態で時間を置き熟成させることで、麺の表面が滑らかになり、かつコシが出ていきます。

 

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※手延による混合と複合

手延で行う場合、麺粉を桶の中に入れシートをかぶせ、人間が何度も何度も踏んでいきます。そして、大きく分厚い円盤のようになった麺粉を渦巻き状に切り出し、麺帯を成形していきます。これにより、より一層コシのある麺ができるのですが、いずれも人も手間もかかる重労働となります。
「古くからの手延職人がいなくなってしまっていたこともあり、こうして何とか手作りでのうーめんを復活させて、良さを伝えていこうと思っているんです。」

 

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2.圧延と切り出し

次に、熟成された麺の生地を、回転ロールを通して引き伸ばしながら薄く加工してきます。また、表面を滑らかに整えていく工程も同時に行います。
所定の厚さに引き伸ばされ整えられた生地は、そのまま回転式の切刃を通過し、いわゆる一本一本の麺の太さに切り出されていきます。

 

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3.乾燥

細く切り出された生地は、乾燥させるために竹にかけられていきます。
「この辺りには、蔵王連峰から吹き下ろされる『蔵王颪(ざおうおろし)』という乾燥した風が吹くので、昔は外で麺を干していたんです。白石がうーめん作りに適していた理由の一つなんですよ。」
吉見社長がうーめんの歴史をまた一つ教えてくれます。
現在では、衛生上の問題もあるため、屋内の専用スペースで、予備乾燥→本乾燥→仕上げ乾燥の工程を経て乾燥させています。

 

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4.裁断・計量・半裁

乾燥されたうーめんが、いよいよあの短い姿に形を変えていきます。まずは、きちみ製麺で販売する通常の麺の長さである18cmに切断し、折れやその他の不良品を抜き取っていきます。次に、自動計量器で所定(200g)の重量を計り、18cmの長さごとにまとめられ、それを2箇所で束ねていきます。
2箇所で束ねられていることに少し「?」と思っていると、すぐにそれも納得。
18cmの麺束が、回転カッターで半分に切断され、9cmの「うーめん」となっていくのでした。
この9cmの束にパッケージが巻きつけられ、最終的な品質チェックの後、梱包・出荷されていくことになります。

 

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