コロカ事業

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岐阜県加茂郡川辺町・白扇酒造


 

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戦後のみりんの変遷

白扇酒造で製造しているみりんは「本みりん」という名前で販売されています。
これには「みりん」という名前が様々な商品に使われてきた経緯が関係しています。
戦後、市場に「新みりん」という名前の商品が出現しました。これらはみりんの味に似せたもので、アルコール分が低く、砂糖や水飴を原料としたものでした。新みりんは、その後、みりん風調味料と名を変えます。
これら名称問題を経て、昔ながらの製法で造られるみりんは「本みりん」という名で販売されることとなりました。

 

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旨みと香りとツヤと

最後に、みりんの効果について伺いました。社長はみりんのことを、
「料理をべっぴんにする」
と表現されます。いったい料理をどんなふうに変えてくれるのでしょうか。
まずは、味。みりんを加えることで、砂糖とは異なる、程よくも奥深い甘みが増し、アミノ酸や数種の糖によって料理全体の味は複雑に膨らみます。また、アルコール成分により、食材に味が浸透するのを助ける役割も果たしているそうです。
次に、香り。ほんのり優しく甘みのある香りのほかに、焦げればこうばしい香りを生みだします。また、魚の生臭さを抑えることにも役立ちます。
そして、色。糖分が素材の表面に膜を貼ることによるツヤやテリも、本みりんの大切な役割です。
ほかに、煮くずれを防ぐ効果もあり、料理を美味しく美しく仕上げる調味料として、本みりんを「べっぴんにする」と表現するのも納得です。

 

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