コロカ事業

2012.04.19

青森・おきな屋の薄紅

一方で、リンゴを煮詰める際にできるシロップは「りんごのシロップ」という商品となります。

実はこのシロップ、おきな屋ではやっかいな存在だったといいます。リンゴを煮詰めるたび大量にできるものの、どう扱っていいかわからなかったのです。「リンゴは私たちにとってあまりに身近な存在なので、その魅力に気づいていなかったのです」と田村さんは言います。

思い切ってそれを売り出したところ、ヒット商品に。その素朴で純粋な甘味は、ホットケーキやトースト塗って食べるのにも、紅茶に垂らして飲むのにも向いています。

おきな屋には、薄紅やりんごのシロップのほかにも、リンゴを使ったお菓子が20種類以上あります。なかでも薄紅をカットしたひと口サイズの薄紅百顆や、パイ生地にアップルグラッセを挟んだ｢たわわ｣が人気とのこと。

新町店でお話をうかがっている間にも地元の人たちが店を訪れ、｢たわわ｣を購入されていました。「リンゴを食べない日はない」という田村さんたちだからこそ、ひとつのリンゴからいろんな味を引き出すことができるのでしょう。