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    『白猫プロジェクト』3D背景デザイナー/キャラモデラーに聞く、史上最強ラスボスの作り方

    1. 白猫黒猫本部
      3D背景デザイナー

      マツ

      2014年1月、コンシューマーゲーム会社を経て3D背景デザイナーとして中途入社。現在はリーダー職も務める。

    2. 白猫黒猫本部
      3Dキャラモデラー

      T

      2015年7月、コンシューマーゲーム会社を経て3Dキャラモデラーとして中途入社。現在はリーダー職も務める。

    2014年7月14日にリリースされた『白猫プロジェクト』(以下、『白猫』)。スマートフォンで遊べる本格的3DアクションRPGとして多くのユーザーさまにプレイいただいていますが、2020年8月20日、Ver.3.0として大幅にアップデートされました。

    様々な機能の追加や仕様変更がありましたが、今回はその中でも大きな目玉だった『グランドプロジェクト』Season1のラスボスである「華焔竜(かえんりゅう/ヴォルカニックドラゴン)」にフォーカスして、開発秘話をお届けしたいと思います。
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    『グランドプロジェクト』は、『白猫』における「定常超高難度コンテンツ」です。ランク400以上で参加可能で、手持ちの32体のキャラクターを4キャラ1組の8グループに分け、8つのフィールドをクリアすると最強ラスボスが現れるという......まさに究極のボス戦になります。
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    というわけで現在、この「華焔竜」は紛れもなく『白猫』史上最強のラスボスと言えるわけですが、開発メンバーはどんな思いを込めて、どのように制作したのでしょう。長年『白猫』チームで活躍してきた3D背景デザイナーのマツさんと3DキャラモデラーのTさんに、そのメイキングを聞いてきました。
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    ※ 現時点(2020年10月26日11:00時点)の完全制覇数は26,462人で、最新情報は特設サイトからご確認いただけます。

    Ver.3.0 開発秘話『白猫』史上最強ラスボスの作り方

    そもそも『グランドプロジェクト』の開発はいつ頃、どんなふうに始まったのでしょう。

    マツ 2019年の冬だったと思います。当時は『グランドプロジェクト』という名称も決まっていなかったですよね。

    T そうでしたね。ある日、プロジェクトマネージャーから「熟練したユーザーさま向けの『定常超高難易度コンテンツ』を作りたい」という話があったのが始まりで、みんなで検証に検証を重ねて大切に進めてきた、一大プロジェクトだったと思います。

    マツ 長年『白猫』を遊んでくださっている方やアクションRPGが得意な方に対して "新しい挑戦の場" の提案をしたいということはチームのみんなが思っていたことですからね。愛着のある32体のキャラを使って最強ラスボスに挑むというのはいいなあと思いました。

    そしてお二人が、その第一弾となる『白猫』史上最強のラスボスを作った、と。

    T いや、エンジニア、プランナー、シナリオライター、デザイナー、サウンド......という様々な職種のメンバーが協力して作っているので、あくまでも僕たちは自分の職種(T:3Dモデラー/マツ:背景デザイナー)の視点から、知っていることをお話しするまでです。

    マツ 僕もこの背景についてはディレクションはしましたけど、実際に制作したのはほかのメンバーですしね。ただ、このドラゴン(華焔竜)のもととなるデザインは、Tさんがしていますよね?

    T それでいうと、はじめにラフを描いたり、カラーバリエーションを検討したりといったことは僕がしました。"草原に生息している" とか "炎を吹く神聖なドラゴン" ということは最初に決まっていたので、その情報をもとに描いたのがこの「ドラゴン案」です。"機敏に動く" とか "滑空して翼を使った攻撃をする" という仕様に合わせて、四つ足ではなく前腕部分が翼の、二つ足タイプの骨格に決めました。

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    なるほど。ちなみに、モンスターを作るモデラーって、モンスター専任なんでしょうか。

    T そんなことはありません(笑)。僕はキャラクターをメインに作ってきていますし、チームメンバーに関してもいろんなものを作れる人を増やしたいので、今まで経験がなくても挑戦してもらって、なんでも作れるようにしていきます。

    マツ 背景班もそういう感じで、やりたい人が挙手できる環境ではありますね。ただ、『白猫』は社内でも関わる人が多いので、背景を描くだけでなく高度なコミュニケーション能力も求められるというか......モデラーに関しても、仮にモデリングがすごく上手でも、入社していきなり大ボスを作れるようなことはないんじゃないですか。

    T そうですね。モンスターはとくに仕様も複雑ですから、まずは雑魚モンスターを経験して、徐々に中ボス、大ボス、超大ボス、とステップアップしていく感じですね。

    超大ボスに近づくほど、関係者が多くなるわけですね。具体的には、どんなふうにコミュニケーションをとっていくのでしょう。

    T まずプランナーから「こういう動きの遊びをさせたい」と言われたら、その意図をモデラー視点で汲み取って「それならモンスターの造形はこんな感じかな」と検討しつつ、エンジニアやモーションデザイナーに「翼をこう動かしたい」と伝え、エフェクトデザイナーや背景デザイナーに演出の相談をしていくという......本当にいろんな職種の人と作っていますね。

    マツ 各々で作ったものを組み合わせて、実機で確認して何回もレビューを重ねて、「もっとボスが目立つほうがいいよね」とか「空中に浮いている感じを出すために、影を強くするほうがいいんじゃない」などと言い合って反映させて、一番いいところをみんなで探っていくという企業文化がありますね。

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    アクションゲームとして守るべき、
    見た目と遊びやすさのバランス

    ではお二人の職種の視点から、改めて『白猫』史上最強のドラゴンをどのように作ったか教えていただけますか。やはり強い感じを出すためには、大きさが重要なのでしょうか。

    T それが、最強だからといってモンスターを巨大化すればいいわけではなくて、どちらかというと大きくしすぎないようにしています。というのも、『白猫』はスマホでプレイするアクションゲームなので、大きくしすぎるとモンスターとキャラクターの目線が合わなかったり、叩く場所もわからなくなったりしてしまうんです。だから「強そう!」と感じさせつつ、遊びやすい適度なサイズ感にしています。

    マツ 遊びやすさ、大事ですよね。背景に関しても、危機的状況を表現する方法っていろいろあると思うんですけど、それが遊びづらさにつながったらダメです。『白猫』は映像作品ではなくゲームなので、プレイヤーがどこに行くべきかわからなくなってしまうようなことがないように、キャラやボスが一番目立つように明度や彩度を調整して、常に "見た目と遊びやすさのバランス" を考えて作っています。

    "見た目と遊びやすさのバランス" ですか。

    T 見た目についていうと、スマホ画面でわかるような変化感を大事にしています。今回のドラゴンはピンク色の第一形態と、炎をまとった第二形態があるのですが、ドラゴンって表情を変化させてもわかりづらいので、まずは色で "怒りモード" になったことを伝えるようにしています。あと、このドラゴンはタテガミの部分が特徴的なデザインなのですが、第二形態になったときに炎のようにゆらゆら揺れる表現を取り入れて、"強そう" とか "怒っている" という感じを演出しています。背景も、第一形態と第二形態で分けて作りましたよね。

    マツ そうですね。やはり背景も最強のドラゴンを盛り上げるための演出をするわけですけど、最初から危機的な状況だと差が出ないので、一段階目のステージは穏やかな草原にして、二段階目でハラハラするように切り変えています。草原でドラゴンを怒らせてしまい、ホワイトアウトするとあたり一面に炎が燃え盛り、空も赤く染まっていて、どこを見てもヤバイ......というステージに移動するんですね。ちなみに一つのステージで背景がガラッと変わるのは、『白猫』では初めてのことだったと思います。
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    T その切り替えが、最も大変だったような......草原のステージから炎のステージに自然に移り変わらせて、いかに綺麗につなげて見せるか、いろんな人とたくさんやりとりした記憶があります(笑)。

    マツ キャラ班、モーション班、エフェクト班、背景班のみんなで調整を繰り返しましたね(苦笑)。

    やはり一番盛り上がってほしいシーンには、より力を入れるということでしょうか。

    T たしかにそうなのですが、このシーンに限らず、グラフィックのアップデートをかけていきたいということは『白猫』チーム全体で思っていますよね。

    マツ ユーザーさまの目は常に肥えていくので、見た目も遊びもブラッシュアップしていく必要はありますよね。これまで当たり前だったことをそのままにしないというか。

    T とはいえ2014年7月のリリース以来、非常に多くのユーザーさまに長年遊んでいただいているゆえにガラッとアップデートするのは至難の技で......『白猫』の根本である "わかりやすさ" とか "みんなで楽しめる" とか "新しい遊びを入れる" といったことは守りつつ、グラフィックの在り方についてはエンジニアと研究室的なものを立ち上げたりして、常に探っていますよね。

    マツ スマホのアクションゲームとして "遊びやすさ" は絶対条件で、グラフィックをリッチにした結果、ユーザーさまにとってストレスになってしまうというのは本末転倒だと思うので、その両立は常に課題になっていますね。

    T そういえば『グランドプロジェクト』では、背景に光や影の表現ができるようになりましたよね。
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    マツ そうなんですよ! これまで『白猫』では影の表現ができなかったのですが、新しい技術で実現できるようになったので、エリアマップもゼロから作って、まずはボス戦で光や影を入れています。
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    T これからも、できる範囲でできるだけブラッシュアップをしていきたいですよね。

    軸にあるのは「変化を恐れず、挑戦せよ!」というマインド

    そのようにみんなで作ったものが完成すると、どんな気持ちになりますか。

    マツ 「やったあ!」と一瞬思いますが、ユーザーさまに届くまではずっと不安です(苦笑)。自分の担当部分が着地してからも、リリースまでのチェックは入念にやっていますね。

    T ひとまず安心しても最終ジャッジをするのはユーザーさまなので、調整はギリギリまでやりますよね。

    マツ そしてリリースされると、SNSやブログなどをあれこれ見ます(笑)。喜んでいただけるとホッとしたり、超上級者がいて驚いたり......いろんなご意見をいただきますけど、ただただ、ありがとうございますという気持ちで、今後ともよろしくお願いしますって思います。

    T 「めっちゃ楽しかった、一回しか戦えないのが残念」といったコメントを見るとテンションが上がりますし、「もう倒しちゃったの!?」とこちらが思うようなツワモノもいらっしゃいますよね(笑)。SNSを見て、盛り上がりがわかるだけでも安心はします。

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    ユーザーさまの反応が、開発チームの力になっているのですね。改めて『グランドプロジェクト』の制作を振り返って、どんなことを思いますか。

    T そうですね。通常イベントを運用しつつ、コラボイベントもさせていただいていて、その裏で6周年と『グランドプロジェクト』の準備を少しずつ進めていたので、『白猫』チームの一人ひとりの責任感とか、技術とか、想いがなかったらここまで到達できなかっただろうなと思います。

    マツ こんなに同時進行したことってないと思いますけど、どれも外せなくて、どこも気を抜けないというか......常にプレッシャーがありましたね(苦笑)。ただ、チームメンバーの間で「自分、ちょっと空きの時間ができそうなので、ヘルプ入ります!」みたいな感じで、"我がごと感" を持った人たちが協力し合ってやり遂げたので、良いチームだなと改めて実感しましたね。

    T 各セクション、忙しいとは思うんですけど、みんな本当に協力的ですよね。たとえばデザイナーが、エンジニアに "こんなことをやりたいんですよね" と、ふわっと相談すると、エンジニアは難しい言葉を使わずにデザイナーにもわかるように説明してくれますし、デザイナーの中でもテクニカルに強い人もいればデザインが得意な人もいて、一人で悩まずに済むので、いい環境だなと思っています。

    これからコロプラに入社される方も、ちゃんと馴染める環境でしょうか。

    マツ もちろんです。『白猫』はリリースから6年の歴史があるので、今からチームに入るのは難しいのではと思われるかもしれませんが、みんな親切なので大丈夫です。こういう時代ですけど、コロプラでは『白猫』に限らず新作チームでもいろんな職種で人を募集していますので、関心がある方には中途採用ページを見ていただければと思います。

    T モデラーに関して言うと、ほかの人が作ったデザインを3Dに起こすのが一般的なゲーム会社での役割だと思いますが、『白猫』チームの場合、モンスターのデザインから挑戦できたりしますので、スキルの幅を広げていける環境だと思いますね。

    マツ あと個人的に、入社したときから変わらないと思うのが、先見性がある会社だということです。新作の開発などを見ていると、先を見越して未来のビジョンを思い描いて、それを実現するために逆算して「今やるべきことはこれ、次はこれ」と、変化を恐れずに変えていく意思があるところが好きですね。

    T "変化を恐れず、挑戦せよ" というマインドは、ずっとコロプラの軸にありますよね。

    マツ もちろん、"変えていいもの" と "変えてはいけないもの" があると思いますが、"時代に適応して、前より良くしようよ。そして、さらにジャンプしよう!" みたいなところはこれからも受け継いでいきたいと思っています。

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