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    車いすバスケ 藤澤 潔 選手 × 車いすラグビー 中町 俊耶 選手に聞く、チームプレーの極意とは?【コロプラ所属パラアスリート対談】

    1. 車いす
      バスケットボール選手

      藤澤 潔

      1986年 長野県生まれ、埼玉県在住。2018年5月、コロプラにパラアスリート選手として入社。2021年11月現在、一般社団法人日本車いすバスケットボール連盟、埼玉ライオンズに所属。

    2. 車いすラグビー
      選手

      中町 俊耶

      1994年 埼玉県生まれ、埼玉県在住。2021年1月、コロプラにパラアスリート選手として入社。2021年11月現在、一般社団法人日本車いすラグビー連盟、TOHOKU STORMERSに所属。

    2021年11月現在、実に7名ものパラアスリートが所属しているコロプラ。Be-ars 編集部では以前、パラカヌーの今井 航一選手とブラインドマラソンの山下 慎治選手に、【オンライン面接のみで入社】をメインテーマにインタビューさせていただいたことがありますが、ともに個人戦ということもあってか共通点も多く、まったく別の競技を別の場所でしているという状況にありながら、話がどんどん展開していきました。

    そこで今回は「車いすスポーツ」という共通点がある、車いすバスケットボール(以下、車いすバスケ)の藤澤 潔選手と、車いすラグビーの中町 俊耶選手にお話を聞くパラアスリート対談Vol.2を企画。

    藤澤選手は2018年5月、中町選手は2021年1月と入社時期は異なりますが、パラアスリートとしてコロプラを選んだ理由からお互いの競技を見て思うこと、さらにはチームプレーで大切にしていることまで語っていただきました。

    企業への所属を検討中のパラアスリートの方はもちろん、夢や目標をかなえていくための突破力や思考法を探っている方、またチーム力を高めたいと思っている方などに、ぜひお読みいただきたいスペシャル対談です!!

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    パラアスリートとして
    コロプラを選んだ理由とは

    まずは自己紹介として、現在の所属団体と主な活動場所についてお話しいただけますか。

    藤澤 僕は日本車いすバスケットボール連盟と埼玉ライオンズというクラブチームに所属していて、パラアリーナ(東京都港区)を中心に、都内やさいたま市内の体育館などを転々としながら競技活動をしています。
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    中町 僕は日本車いすラグビー連盟とTOHOKU STORMERSというクラブチームに所属していて、やはりパラアリーナをメインに日々トレーニングをしています。
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    お二人ともパラアリーナで練習されているようですが、以前から面識があったのでしょうか。

    中町 隣のコートで車いすバスケが練習しているのはときどき見ていましたけど、実際にお話ししたのは僕がコロプラに入社してからでしたよね。

    藤澤 そうですね。中町さんのことは社内向けのコミュニケーションツールで映像や写真を見ていたので、あるときパラアリーナで「中町さんですよね?」と話しかけました(笑)。たしかオンライン面接のみで入社されたんですよね。

    中町 はい。僕はコロナ禍になってから転職してきましたので、日々のコミュニケーションも基本的にオンライン上で完結しています。
    (※ 編集注:中町選手は都内近郊在住のため、撮影等のために出社いただいたことがありますが、遠方の選手とのコミュニケーションはオンラインのみで進行しています。なお、感染症対策のため撮影時のみマスクを外していただいております)。
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    確認ですが、お二人はコロプラ入社前も企業に所属し、競技活動をされていたんですよね?

    藤澤 はい。とはいえ僕が勤めていたのは住宅関連会社の総務部でして、車いすバスケとはまったく関係のない業務を週5・フルタイムでしていました。一方、平日の夜と休日に活動を続けるうちにレベルも上がり、徐々に認められるようになっていったのですが、それでも「練習の日は早く帰れる」とか「遠征で特別休暇をもらえる」という感じで、交渉しながら少しずつ環境を整えていったんですよね。

    中町 僕は広告系の企業でパラアスリートとして雇用されていたのですが、コロナ禍になると少し条件が厳しくなってしまいまして、より条件のいいコロプラへ転職してきました。

    藤澤 なるほど。あと、休む時間をしっかり確保できるということも重要ですよね。前職のときは、"夜練習して朝出社する" というサイクルでしんどくて、リカバリーするのも大変でした。

    ああ......前回のパラアスリート対談(パラカヌー 選手 × ブラインドマラソン 選手)でもそれに近いお話を伺いました。

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    藤澤
     競技は違っても、似たような経緯をたどって入社しているのかもしれませんね。あとコロプラに入るまでは他競技の方と交流する機会ってほとんどなかったのですが、今はいろんな情報交換をしていますし、お互いの存在がモチベーションの一つになっていると思います。「何の大会に出た、良かった、悪かった」という簡単なまとめを読むだけでも、感じとるものはたくさんあります。

    中町 それぞれの活動内容を知るだけでも刺激をもらえますよね。とくに藤澤さんのブログ(社内向けにパラアスリートが毎月発信)は面白くていいなあと思っています。僕は趣味もなくて、競技活動のこと以外に書くネタがないので、ちょっと大変です(笑)。

    藤澤 いや、僕も次は何を書こうかなと悩むことが結構あるんですよ(笑)。 ただ、"報告" というよりは "知ってもらう" ことを目的にしていて、その月に活動した内容を、真面目にというよりは馴染みやすく、面白おかしくするようには心がけています。

    お互いの競技を見て感じる、
    共通点と違いについて

    お二人には「車いすスポーツ」という共通点があるのですが、お互いの競技を見て思うところがありましたら、この機会にお話しいただけませんか。

    藤澤 そうですね......まず、車いすラグビーと車いすバスケはいずれも団体戦なので、"いかに効率よく攻めるか" という考え方は似ているのではないかと思って見ています。たとえば僕たち車いすバスケの場合、障がいの軽い選手が得点しやすいように、いかにゴール下にスムーズに近づけさせるかが大事なわけですが、そのあたりは車いすラグビーもかなり似ているんじゃないでしょうか。

    中町 おっしゃる通りで、障がいの重い選手をいかに生かす動きができるのかというところがすごく大事ですね。ただ、車いすラグビーの場合、車いすバスケと比べて障がいの軽い選手と重い選手の差が大きいので、よりチームで連動したプレーが求められるような気がします。

    藤澤 ああ、なんとなくわかります。求められる "読みの精度" がシビアで、本当にロスのない動きをさぐらないと、スピード的に追いつけなくなることがあるだろうなと思いますね。

    中町 逆に車いすバスケは、隣のコートで見ていると車いすさばきがラグビーでは見ないようなレベルなので、あんな動きができるといいなと、休憩時間にしょっちゅう見ています(笑)。手だけでなく腰まで動いたりする選手もいるので、ほれぼれしますね。

    藤澤 そうだったんですか。実はこちらも、隣のコートで爆発のように大きい音が急にするのでびっくりして、つい見てしまうことがあります。車いすラグビーって、音的にも見た目的にもめちゃめちゃ派手なスポーツですよね。

    中町 僕も今は慣れましたけど、はじめたての頃はコート内で響く衝突音に驚いたりしていました。それがこの競技の魅力の一つでもあるのですが、(同じコートでプレーしているほかの競技の選手にとっては)うるさいだろうなと思ったりします。
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    生で聞くと、車いすラグビーは衝突音がすごいらしいですね。そもそも競技用の車いすって日常用の車いすとは別物なのかなと思いますが、どんな構造をしているのでしょう。

    藤澤 競技用車いすは、まずタイヤに「ハの字」の角度がついていて、ターンもできるし、細かい動きがしやすいようになっています。あとブレーキがついていないので基本的に手でこいで、手で止める仕組みなのですが、吹っ飛ばないように体を固定するベルトがあって、ひっくり返らないように転倒防止できるタイヤをつけています。激しく動いても安定した状態をキープできて、前後左右動かせるようになっているのが特徴ですね。

    中町 あと車いすラグビーの場合はフルコンタクト競技なので、車いすバスケと比べるとかなり座面が低くて、重量があります。タックルしても転倒しないように15〜20kgくらいするものが基本で、より頑丈に作られています。

    藤澤 車いすが重いとそのぶん壊れにくかったり、相手と接触したときに動きにくくなるとか良い面もありますけど、操作しているうちに疲れてきますよね。僕が乗っているのは14〜15kgです。

    中町 重いほうがいいのか軽いほうがいいのかは、選手の考えや好みに寄りますよね。僕もいろいろ試していて、1つ前の車いすはチタン製で作ったんですけど、軽すぎて飛ばされてしまうようなことがあって......結局、今はアルミ製でちょっと重めの17〜18kgの車いすを使っています。

    藤澤 軽いとスピードに乗ったときにコントロールができないとか、フレームが折れちゃうとかもありますね。ギリギリのところをせめて作ってもらうわけですけど。

    特注品になるのかなと思いますが、価格はどれくらいするものなのでしょう。

    藤澤 車いすバスケの場合、それぞれの障がいに合わせてカスタマイズした本体の部分が30〜40万円くらいで、タイヤをつけるとプラス10〜15万円、合計40〜50万円ほどになります。あと、どうしてもパンクするので、スペアタイヤも必須です。ちなみにカーボンなどの特殊な素材もありますけど、ちょっと買えないような値段というか、一部の選手が研究開発などでサポートを受けている感じになりますね。

    中町 車いすラグビーの競技用車いすは全体的にもう少し高額で、今使っている車いすもフレームだけで100万円近くして、スペアタイヤ込みだとトータルで150万円ほどになります。実は、さっき話していたチタン製の車いすはさらに高額でした。

    藤澤 ラグ車(車いすラグビーの競技用車いす)って、なぜか国産メーカーが出てこなくてずっと外車ですよね。そのぶん高額になるのかなあとは思いますけど、どうしてなんでしょう。

    中町 車いすラグビーは(車いすバスケに比べると)競技人口が圧倒的に少ないので、なかなか国産のものが出てこないんですよね。そもそもの需要が少なくて、開発も進めづらいんじゃないかなと思います。

    両競技で共通する
    チームプレーの極意とは

    お二人の競技は「いずれも団体戦」というお話もありましたが、チームプレーで大切にされていることについて、少しお話しいただけますか。

    中町 僕は新しい選手が入ってくると、その人の障がい特性を知るところからはじめます。たとえば手首を内側に返すことができるかできないかでパスの飛距離が変わったり、漕ぎ出しのスピードも変わったりするので、お互いをよく知ることがチーム力の向上につながると思っています。

    藤澤 大事ですね。

    中町 最初は呼吸がなかなか合わなかったりするんですけどね(苦笑)。一緒にプレーを重ねるうちに信頼関係ができていって、それぞれの「この動きはできるけど、これは難しい」というところがわかっていくと、場面場面で「あの選手はあの動きをするのが難しいから、自分がサポートしよう」といった判断ができるようになっていきます。だから自分も、自分にできるところや得意なところを見せていかないといけないなと思っています。

    藤澤 よくわかります。僕自身、自分の技術を磨き続けていないとまわりを説得できない、ここぞというときに大事なパスをもらえなくなってしまうと思うんですよね。ただ、これって特別なことではなくて、会社や社会の中で過ごすときのルールとあまり変わらないんじゃないかと思います。いろんな年齢の、障がいの度合いが違う選手がいるわけですけど、それぞれの役割があるんですよね。
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    たとえばシュートやゴールをするのが得意な選手、ディフェンスをするのが得意な選手、という感じでしょうか。

    中町 それで言うと、競技活動を続けるなかで変わったのが、自分がトライを決めた瞬間に「あまり嬉しさを感じなくなった」というところがあるんですよね。競技をはじめたばかりの頃はトライすると「やった!」と思ったりしたものですが、やっぱりそれぞれの特技を生かし合ってしたトライのほうが、ずっと嬉しいと感じるようになったというか。

    藤澤 車いすバスケに関しても同じで、シュートってある意味わかりやすい "チームヘの貢献" なので、決まると「嬉しい」と思う瞬間もないわけではないんですが、シュートすると同時にディフェンスのシステムが変わるので、実際はすごく忙しいんですよね。

    中町 同じく車いすラグビーもトライした瞬間から次のディフェンスがはじまるので、トライしたときにはもう「次に自分が行くべき場所はどこか」というところに頭が切り替わっているんですよね。

    競技は違っても、やはり共通するものがいろいろあるものなんですね。最後に、コロプラでは現在パラアスリートを積極採用中のため、何かメッセージをいただけないでしょうか。

    藤澤 改めて振り返ると、僕は2018年にコロプラに入ってすぐに世界選手権の日本代表に選ばれました。ただ、そのあとは代表争いに入ったり入らなかったりで苦しい時期もありましたし、怪我で2回も入院して大掛かりな手術もしました。でもコロプラには気長に待ってもらえて、「本当に難しい挑戦をしているんですね」と敬意を持って接してもらうところを感じてきたんですよね。

    コロナ禍の前はみんなで応援旗に寄せ書きをしたり、スタジアムに応援に行ったりして、藤澤さんのおかげでできた経験がたくさんあります。

    藤澤 応援旗、今でも部屋に飾って見ていますよ! そういえば以前、出社していた際に「自分もバスケ経験者で、車いすバスケも好き」というゲームクリエイターの方が話に来てくれたことがありました。バスケの深い話ができて楽しかったですし、僕のイラストつきのメッセージカードもいただいたりして、すごく嬉しかったですね。

    中町 僕もコロプラに入ったとき、社内のみなさんとの距離が近く感じられたというか、応援されているのを肌で感じました。ほかのパラアスリートとの交流がはじまったことも含め、いい出会いだったなと思っています。
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    また新たな出会いかとあると思いますので、ぜひ交流を深めていただければと思います。今日は貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました!!

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